(archive) 番外編 ヨーロッパはおいしい!各国の食材めぐり(1)
食のヨーロッパ。 なんで(1)かっていうと、今後も新しい発見が将来見こまれるからです。また新しいものを見つけたら(2)を書くわ。わたしの勝手な見解ですので、食にうるさく、一家言ある方は遠慮なくご意見ど~ぞ。
もちろん、ヨーロッパと言っているので、イギリスは除外です。イギリスはヨーロッパじゃないと考えていただければ。近い将来それだけでまた書くことにしましょうか。でも一行で終わったりして。。。
「イギリスの食事ですか。熱かったらスープです。冷たかったらビールです」
というのをどっかで読みましたわ。
国別アルファベット順!六年前(1996年)にここに来てから訪ねて発見したものたちを並べてみます。
Belgium ベルギー
こりゃあもう、ロブスターでしょうね。安い。ま、イギリスに比ぶれば、どこのヨーロッパも物価は安いです。シンプルなソースもしくはただの塩味が最高。ガーリック味っつうのもトライしてみましたが、ちと日本人にはしつこいようです。シーフードはけっこう豊富で超有名なムール貝+ポテトフライ(ブラッセルとかで、ムールを頼むとお皿いっぱいのムール貝とフレンチ・フライが必ずセットでついてくる。余談ですが、あの、拍子に切った、フレンチ・フライはほんとはベルジャン・フライになるところがベルギーをフランスと間違えたおばかさんがフレンチ・フライにしてしまったとか。いつもベルギー人を田舎モノとさげすんでいるフランス人が聞いたら怒るよなあ。)
あとはお菓子系で、ワッフル。
これまた地方によって、ブラッセル風・ブルージュ風・リエージュ風とかで、堅いだの、柔らかいだの、カタチもいろいろあるようです。そのまま食べてもいいし、アイスクリームや生クリーム、チョコレートをたぷっとつけていただくのもよし。ああ超カロリー食品。
しかし、ブラッセルなどの街角のクレープ屋さんならぬ、ワッフル屋さんの甘い匂いには、ただ、すすっと通りすぎることはできませんなあ。
チョコレートはベルジャン・チョコレートと言うとスイス・チョコレートと並び、「おいしい、高級」の代名詞みたいなもんで。ゴディバに代表されるのは日本でもご存知の通り。アメリカでは「ゴダイバ」とはっちょん(発音)するそうです。何人(なにじん)?
ダイエットはでけません。この国では。
Bulgaria ブルガリア
日本にいるブルガリア人女性がブルガリアから来たというと、かならず聞かれるのが「ヨーグルト食べてるの?」で憤慨しておりましたが、そんなに、ヨーグルトには遭いませんでしたねえ。むしろ、チーズかな。原料はいっしょなので、ふうん、って感じですけど。
いわゆる、郷土料理っつうんか、名物のメニューが、なんとかサラダ(やはり、忘れている。これでわかったら簡単や)。要は、簡単ですが、きゅうりとトマトの角切りにおろしたチーズを、わさぁっとかけてあるのです。シンプルだけど、おいしい。チーズはカッテージ・チーズとチェダーのあいのこみたいな(あいのこ、好きやわ、わたし)やわらかい、山羊味ふう。
あとは地理的にも近いからか、ロシア・ギリシア・トルコ風に近い気がしました。ケバブみたいな串焼きがあって(多分ひつじ)、いくつ串食べる?って感じなんです。味はソーセージにも似て香辛料がきいてて、わりとおいしかったなあ。
France フランス
食の宝庫フランス。イギリスに一番近いので、わたしたち在英の外国人はおいしいものを求めてフランスによく行きます。それが言い訳の旅行だったりして。
「ちょっと、おいしいもん食べとうなったし、パリにでもランチ食べに行ってくるわ」という贅沢な日帰りパリもできます。ロン・パリは東京⇔大阪ほどのキョリです。フランスというか、パリのレストランのイメージが高級・おいしい。スノッブ(悪く言えばきざってことかなん?)。
でも、地方に行くとほんと、地方色豊かというか、その土地のものしか食べない。というか他を入れずにそれで満たされるからすごい、ということも言えますねえ。その土地のワイン、その土地のチーズ。その土地の特色あるレシピ(料理の種類、作り方満載!)。で自慢料理。誇りを持って、各地のひとは自前の料理を観光客に勧めます。
郷土料理・郷土のワイン・郷土のチーズと三拍子そろっておりまする。これでヴィーヴ・ラ・フランス!
そ、余談なんですが、ついこの間、日本から来たともだちとわたしにしては珍しい一泊二日のパリ旅行しました。日曜日のお昼をどこで食べるか、が悩みの種。8月で日曜日というとほとんどの有名レストランはバカンスなどで閉まっている。パリ在住の前田夫人の提案で、なんと、「セーヌ河ランチクルーズ」をしてしまいました。
最初は「ええ?いまさらわたしに観光客せいっていうの?」と軽く見ておりましたが、なんのなんの。さすがフランス。さすがパリ。けっこうこれ、お勧め。
窓際の席で、お一人様57ユーロ。アペリティフのキール・ロワイヤル(カシスのクリームをシャンパンで割る)に始まり、4-5種類から選べる、前菜、メイン、デザートの3コースのランチにワイン付き!三人飲むからうるさい、うるさい。
日本語のメニューまであり、ワインは三名様に白一本、三名様に赤一本と書いてあるのを、はて、白・赤一本ずつやろか、それとも二本ともついてんやろうか?うるさい、うるさい。フランスの感覚やったら、ひとり一本やねえ、でも、日本人の感覚やったらどっちか選ぶの。で、正解はひとテーブル、白・赤一本ずつでした。えらい。
隣のアメリカ人ふう、カップルはほとんど飲まず、代わりに飲んだげよかあ、と行きそうでした(もちろん、行ってませんが)。食事も美味で、わたしたちはせっかくの美しい観光名所を眺めもせず、ひたすら食べていました。ガイドのおねえちゃんは、フランス語と英語で観光ガイドをしてくれ、突然、生バンドの音楽が始まり、シャンソンまで歌ってくれました。
バンドの前でスタッフと思いますが、シャンソンに合わせダンスしているひともいて、サ・セ・パリっつう雰囲気を盛り上げております。
パリに行くとどうしても(パリでなくてもやろが)食べ飲みしすぎて食べ過ぎ飲みすぎで「くるひ~い」わたしです。あ~しかし、おいしかった。満足。ダイエットはでけへん。
Ireland アイルランド
イギリスは同じ国と思ってるし、これをヨーロッパに入れるか?大明くん、ごめんね。でもまあ、EU やし、ユーロやし。
いわずと知れたギネスの国。ギネスビールはロンドンでも飲めますが、アイルランドのお方に言わすと「アイルランドで飲むギネスはイギリスで飲むギネスよりおいしい」お国自慢は黙って聞こう。
ま、郷に入れば郷に従え、ってもんで。機会あれば飲み比べておくれやす。
アイリッシュ・シチュー(羊肉ですねえ、やはり。クリアスープにマトンとソーセージが入って、もちろん、じゃがいもはマスト、必要不可欠。サワークリームで味付けしてあったとわたしの想像、ダブリンのパブのシチューを真似して創ってみましたが、なかなかその味にならず。おいしかったなあ、あれは)ギネスで煮こむビーフというのもありましたが。
アイルランド在住の友人、読者のひとりいわく、「うん、スープはおいしいよ」
やはり、兄弟。「アイルランドの食事ってかあ?そだなあ、冷たかったらギネスだで。熱かったらシチューがな」
大明くん、ごめん x 2 。
Italy イタリア
食の宝庫。フランスといち・にを争うかな?
まあ、言うまでもない、パスタ類。パスタはほんと種類がいっぱいあって、スパゲティ一言ではすまされません。オリーブオイルやガーリックとほんと相性が良いんですなあ。
イタリアだけで10枚くらい書けちゃうけど、やはりわたしは日本人、シーフードにフォーカスしてみましょう。
シチリアに行ったとき、感激の涙もんだったのが、うにのスパゲティ。Rich di Mare (綴り自信なし)と言うのですが、これがオリーブオイルとガーリックがきいてて、うにがとっても美味でした。生うにもリクエストしたんだけど、そのときはなぜか、生では食べれないと言われ(言葉と理解の問題かも)、泣くなく諦め、「うにのスパゲティ」のみ食しましたが、あまりのおいしさと店員のおにいちゃんのフレンドリーさにひかれ連日2回行ってしまいましたわ。えびの塩焼きもナイスでした。
ミシュランにも載ってます、多分これだと思う。タオルミナのVicolo Stretto というレストラン。住所は via Vicolo Stretto 6, Taormina 冬場はお休みみたいです。
タオルミナは海と山に囲まれた高さのあるかわいい街で、高台に登っていくとシシリア富士と言われる、ついこないだ(つい最近=作者注)噴火で有名になったエトナ山が一望に見えます。このレストランはその名の通り、せまい小路を上がっていったところにあります。
Netherlands/Holland オランダ
白アスパラ。
アスパラが緑っていうのは日本でもけっこう時代が新しいのでは?昔の缶詰なんかは(今もそうか?)みな白かったですね。でもここでいう、アスパラは生で白いのです。
なんで、イギリスにはないのか?不思議ですが。わたしもこちらに来てそういうものがある、と友人に教わりました。もちろん、ロンドンはハロッズや、ハーヴィー・ニックス(どちらも亡きダイアナ妃御用達だったナイツブリッジの百貨店)のフードホールなんぞに行けば季節のときは売ってます。でも高~いの。
オランダやフランスで買えば、安いし、新鮮だし、甘い。ゆで方にコツがあって、もったいないと思わず、外身の硬い皮をざっくりと惜しまず、贅沢に、むいて苦味を消すには牛乳で煮るのがコツ。でも、五月に行ったペリグーの市場で買ったアスパラは牛乳で煮なくても甘かったなあ。うふ。よだれもの。
デルフトのさかな。Matjes という、Herring(にしん)に似たさかながいるのですが、これをデルフトでは唯一らしき、マーケットの魚屋さんで食べた時には感動ものでしたね。生っぽいのだが、新鮮。ふつうはたまねぎのみじん切りなどといっしょにパンで、はさんでサンドイッチにして食べるようですが、さかなだけで食べても絶対日本人には受ける。
ぜひ、デルフトを訪れられた際には探してトライしてみてください。魚屋さんは町のマン真中。街自体も運河沿いにかわいく古い町並みの残る乙女ちっくな雰囲気。土曜日には運河沿いにアンティーク市が開かれます。オランダっぽい青い陶器や木靴なども。
さかなは、チューリップで有名なキューケンホフ公園の中でもサンドイッチにして売ってました。
Portugal ポルトガル
いわし。
まさに、塩焼き。なのですね。炭火で焼くからたまらん、おいしい。
どこやらで食べた「豚とあさり(貝)のアレンテージョ風いため」ってのがおいしかった。貝が砂だしできてなくて「じゃりっ」ってのも一興。「英語メニューあります」ってポルトガル語で書いてあったのが良かった。しかし、ポルトガル語やのになんでわかったんやろ?それも今考えるとなんか不思議。
Russia ロシア
っても、セント・ピーターズバーグ(現地ではサンクト・ペテルスブルグ=旧レニングラード)しかしらんし、多分、新制(新政、どっちですかね、村野せんせい)ロシアになってから行ったと思うんですが。
こりゃあ、なんと言っても、キャビア。きゃはは。街中では、まるで秘密兵器か、麻薬のように売られていて、通りからは、ぱっと見、何の店かわからない軒下まで入っていってやっとわかる、かの地特有のビル群の中で、キャビアのおいてある店先のウィンドゥなんぞを食い入るように見ていると、どっからともなく、おっちゃんがやってきて横にぴたっとくっつき「キャビアほしいんか、安くすんで」と黒いズタ袋のなかから大事そうに出してくる。ドル、そうドルで払うんですな。現地のルーブルはとてつもなく、安いのに。なんで敵国の通貨の方がええんやろ?
キャビアには「にせもん(偽物)」もあるようで、帰りに空港で見て買いました。粒が大きくておいしかったし、(ロンドンで買うことに比ぶれば)安かったと思います。
伊勢志摩で食べたキャビアは最高やったけどね。やっぱ、食の王国は日本か?
話は飛ぶけど、ロンドンの、とあるペルシャ人がやってるスーパーのようなところで、イラン産キャビアありまっせ、の看板に引かれ、入って見たけどそれらしいものがない。値段だけ聞こうと思って聞いたら、ひげのおっちゃん、冷蔵庫の奥から大事そうに出してきたわ。はじめは小さい、粒も小さいのを出してきて、わたしが渋っているので、こやつ知ってると思ったのね、こんどは紙に包まれた大きい瓶を大事そうに出してきて小声で安うすんで、と言う。やはり、麻薬かなあ、キャビアって。
Spain スペイン
ここも食の宝庫。タパスメニューは楽しい、おいしい。
生ハム、それもどんぐりを食べて育った豚(イベリコっつうのがつく)からのハムが最高級商品。肉もある。
コロッケ。いろんな種類がありますが、生ハムとチーズのコロッケがおいしい。ベシャメルソースがミソです。
赤いでかピーマンを焼いて酢につけてあるピメントス。これもおいしいわあ。
白アスパラとピメントスはナバラ地方が有名のようです。
チーズはヴィンテージのマンチャゴチーズ!最高だし。シェリーにもあいまっせ。
からすみぃ。イタリア語ではボッタルガ。これが安い。うまい。スペインに行くと必ず見つけて買って帰ります。有名なエル・コルテ・イングレスという百貨店のグルメコーナーにはきっとあります。チーズをおろすようにおろして温かいスパゲティにかけるだけでもおいしいよ。かんたん、おいしいが一番。
アンチョビ。ボケローネスも英語だとアンチョビと訳してあったが、こちらは、白い。で、酢漬けしてある。これも酒のつまみにばっちし。
ああ、花田家が読んでると思うと緊張するわあ。ことばに神経質になるわあ。読み方・綴りなぞ間違ってたらごめんくださいましな。
生のアンチョビを求め、7月はじめに行ったビルバオでは「うなぎの稚魚」の生に遭遇。ビルバオはバスク地方、スペインの北に位置し、海も近い。このへんの、しかも季節的に旬だったようで、スーパーで山のように、いろんな味の種類のが売っていました。基本はガーリックとチリでオリーブオイルでいためて塩味とピリ辛味がうまくマッチする料理法のようですが、えびが入っているのやら野菜入りやら。マドリッドなどのレストランで食べると高級料理だそうですが、生の真空パックのはそんなに高くなかったですよ。
ま、花田氏も言うように、一般的に言って、スペイン料理は塩からい。これまた酒と合うというつくりなんだと思います。つまみの極地、タパス。九州人とラテン系は呑み助(?)
パンにオリーブオイルをかけ、生の真っ赤なトマトをピューレみたいにつぶしてあるのをのせて食べる、スペイン風朝ごはん、もとっても気に入りましたわ。
Tunisia チュニジア
研修旅行で行ったため、すべてセットされてて、自由人のわたしとしてはちと不満でありましたが、まあ、社費だからしゃ~ない?全食・観光付き、でホテル視察に缶詰。もちろんほとんどがイギリス人とか、イギリスの旅行会社の社員だからして、食事もビュッフェ・スタイルがほとんど。そんなんやったらイギリスでも食べれるやん!わたしはわりとその土地の食事や郷土料理、特色のあるフードに関心があるのですが、イギリス人が一番旅行先の文化・歴史・食べ物に関心がない、と最近の新聞にも出ていましたね(ちなみに日本人は最も好まれる観光客の上位に入ってました)。
で、ウエルカム・ディナーにでた前菜で、クレープのようなのに、目玉焼きと野菜が入った(これも、なんとか、という名前忘れた)料理はおいしかったです。あ、今ガイドブックで調べました。「ブリック」というのでした。クレープに卵やツナ、トマトソースなどを包んで揚げたもの、となっています。海もあるので、けっこうシーフードとかも豊富そうでしたが、わたしと同室だった19歳のケントから来てた女の子がシーフード全くだめで二日目にのたまわく、「早くロンドンに帰ってマクドナルドに行きたいわ」
主催旅行会社の添乗に来た英人スタッフはビュッフェで「スパゲティ・ボロネーズ」をお召し上がりになっておりました。
有名なのはクスクス(笑ってるんじゃないのよ)。これはパリに居て学生していたときけっこう学食で出てたので、イメージが貧相というか。。。あまし、好きじゃないなあ。おいしいのもありますが。粟とかヒエってんですかね。
なんだ、こんだけか。けっこう少ない。ま、同じ国に何回も行ってたりするし。今後をご期待?ください。何カ国回ったか、という数で勝負なさりたい方もいらっしゃったようですが。わたしも今度数えてみましょう。
注)1ユーロ=約118円=約0.63ポンド
2002年8月13日
© Mizuho Kubo , All rights reserved…..August 2002
もちろん、ヨーロッパと言っているので、イギリスは除外です。イギリスはヨーロッパじゃないと考えていただければ。近い将来それだけでまた書くことにしましょうか。でも一行で終わったりして。。。
「イギリスの食事ですか。熱かったらスープです。冷たかったらビールです」
というのをどっかで読みましたわ。
国別アルファベット順!六年前(1996年)にここに来てから訪ねて発見したものたちを並べてみます。
Belgium ベルギー
こりゃあもう、ロブスターでしょうね。安い。ま、イギリスに比ぶれば、どこのヨーロッパも物価は安いです。シンプルなソースもしくはただの塩味が最高。ガーリック味っつうのもトライしてみましたが、ちと日本人にはしつこいようです。シーフードはけっこう豊富で超有名なムール貝+ポテトフライ(ブラッセルとかで、ムールを頼むとお皿いっぱいのムール貝とフレンチ・フライが必ずセットでついてくる。余談ですが、あの、拍子に切った、フレンチ・フライはほんとはベルジャン・フライになるところがベルギーをフランスと間違えたおばかさんがフレンチ・フライにしてしまったとか。いつもベルギー人を田舎モノとさげすんでいるフランス人が聞いたら怒るよなあ。)
あとはお菓子系で、ワッフル。
これまた地方によって、ブラッセル風・ブルージュ風・リエージュ風とかで、堅いだの、柔らかいだの、カタチもいろいろあるようです。そのまま食べてもいいし、アイスクリームや生クリーム、チョコレートをたぷっとつけていただくのもよし。ああ超カロリー食品。
しかし、ブラッセルなどの街角のクレープ屋さんならぬ、ワッフル屋さんの甘い匂いには、ただ、すすっと通りすぎることはできませんなあ。
チョコレートはベルジャン・チョコレートと言うとスイス・チョコレートと並び、「おいしい、高級」の代名詞みたいなもんで。ゴディバに代表されるのは日本でもご存知の通り。アメリカでは「ゴダイバ」とはっちょん(発音)するそうです。何人(なにじん)?
ダイエットはでけません。この国では。
Bulgaria ブルガリア
日本にいるブルガリア人女性がブルガリアから来たというと、かならず聞かれるのが「ヨーグルト食べてるの?」で憤慨しておりましたが、そんなに、ヨーグルトには遭いませんでしたねえ。むしろ、チーズかな。原料はいっしょなので、ふうん、って感じですけど。
いわゆる、郷土料理っつうんか、名物のメニューが、なんとかサラダ(やはり、忘れている。これでわかったら簡単や)。要は、簡単ですが、きゅうりとトマトの角切りにおろしたチーズを、わさぁっとかけてあるのです。シンプルだけど、おいしい。チーズはカッテージ・チーズとチェダーのあいのこみたいな(あいのこ、好きやわ、わたし)やわらかい、山羊味ふう。
あとは地理的にも近いからか、ロシア・ギリシア・トルコ風に近い気がしました。ケバブみたいな串焼きがあって(多分ひつじ)、いくつ串食べる?って感じなんです。味はソーセージにも似て香辛料がきいてて、わりとおいしかったなあ。
France フランス
食の宝庫フランス。イギリスに一番近いので、わたしたち在英の外国人はおいしいものを求めてフランスによく行きます。それが言い訳の旅行だったりして。
「ちょっと、おいしいもん食べとうなったし、パリにでもランチ食べに行ってくるわ」という贅沢な日帰りパリもできます。ロン・パリは東京⇔大阪ほどのキョリです。フランスというか、パリのレストランのイメージが高級・おいしい。スノッブ(悪く言えばきざってことかなん?)。
でも、地方に行くとほんと、地方色豊かというか、その土地のものしか食べない。というか他を入れずにそれで満たされるからすごい、ということも言えますねえ。その土地のワイン、その土地のチーズ。その土地の特色あるレシピ(料理の種類、作り方満載!)。で自慢料理。誇りを持って、各地のひとは自前の料理を観光客に勧めます。
郷土料理・郷土のワイン・郷土のチーズと三拍子そろっておりまする。これでヴィーヴ・ラ・フランス!
そ、余談なんですが、ついこの間、日本から来たともだちとわたしにしては珍しい一泊二日のパリ旅行しました。日曜日のお昼をどこで食べるか、が悩みの種。8月で日曜日というとほとんどの有名レストランはバカンスなどで閉まっている。パリ在住の前田夫人の提案で、なんと、「セーヌ河ランチクルーズ」をしてしまいました。
最初は「ええ?いまさらわたしに観光客せいっていうの?」と軽く見ておりましたが、なんのなんの。さすがフランス。さすがパリ。けっこうこれ、お勧め。
窓際の席で、お一人様57ユーロ。アペリティフのキール・ロワイヤル(カシスのクリームをシャンパンで割る)に始まり、4-5種類から選べる、前菜、メイン、デザートの3コースのランチにワイン付き!三人飲むからうるさい、うるさい。
日本語のメニューまであり、ワインは三名様に白一本、三名様に赤一本と書いてあるのを、はて、白・赤一本ずつやろか、それとも二本ともついてんやろうか?うるさい、うるさい。フランスの感覚やったら、ひとり一本やねえ、でも、日本人の感覚やったらどっちか選ぶの。で、正解はひとテーブル、白・赤一本ずつでした。えらい。
隣のアメリカ人ふう、カップルはほとんど飲まず、代わりに飲んだげよかあ、と行きそうでした(もちろん、行ってませんが)。食事も美味で、わたしたちはせっかくの美しい観光名所を眺めもせず、ひたすら食べていました。ガイドのおねえちゃんは、フランス語と英語で観光ガイドをしてくれ、突然、生バンドの音楽が始まり、シャンソンまで歌ってくれました。
バンドの前でスタッフと思いますが、シャンソンに合わせダンスしているひともいて、サ・セ・パリっつう雰囲気を盛り上げております。
パリに行くとどうしても(パリでなくてもやろが)食べ飲みしすぎて食べ過ぎ飲みすぎで「くるひ~い」わたしです。あ~しかし、おいしかった。満足。ダイエットはでけへん。
Ireland アイルランド
イギリスは同じ国と思ってるし、これをヨーロッパに入れるか?大明くん、ごめんね。でもまあ、EU やし、ユーロやし。
いわずと知れたギネスの国。ギネスビールはロンドンでも飲めますが、アイルランドのお方に言わすと「アイルランドで飲むギネスはイギリスで飲むギネスよりおいしい」お国自慢は黙って聞こう。
ま、郷に入れば郷に従え、ってもんで。機会あれば飲み比べておくれやす。
アイリッシュ・シチュー(羊肉ですねえ、やはり。クリアスープにマトンとソーセージが入って、もちろん、じゃがいもはマスト、必要不可欠。サワークリームで味付けしてあったとわたしの想像、ダブリンのパブのシチューを真似して創ってみましたが、なかなかその味にならず。おいしかったなあ、あれは)ギネスで煮こむビーフというのもありましたが。
アイルランド在住の友人、読者のひとりいわく、「うん、スープはおいしいよ」
やはり、兄弟。「アイルランドの食事ってかあ?そだなあ、冷たかったらギネスだで。熱かったらシチューがな」
大明くん、ごめん x 2 。
Italy イタリア
食の宝庫。フランスといち・にを争うかな?
まあ、言うまでもない、パスタ類。パスタはほんと種類がいっぱいあって、スパゲティ一言ではすまされません。オリーブオイルやガーリックとほんと相性が良いんですなあ。
イタリアだけで10枚くらい書けちゃうけど、やはりわたしは日本人、シーフードにフォーカスしてみましょう。
シチリアに行ったとき、感激の涙もんだったのが、うにのスパゲティ。Rich di Mare (綴り自信なし)と言うのですが、これがオリーブオイルとガーリックがきいてて、うにがとっても美味でした。生うにもリクエストしたんだけど、そのときはなぜか、生では食べれないと言われ(言葉と理解の問題かも)、泣くなく諦め、「うにのスパゲティ」のみ食しましたが、あまりのおいしさと店員のおにいちゃんのフレンドリーさにひかれ連日2回行ってしまいましたわ。えびの塩焼きもナイスでした。
ミシュランにも載ってます、多分これだと思う。タオルミナのVicolo Stretto というレストラン。住所は via Vicolo Stretto 6, Taormina 冬場はお休みみたいです。
タオルミナは海と山に囲まれた高さのあるかわいい街で、高台に登っていくとシシリア富士と言われる、ついこないだ(つい最近=作者注)噴火で有名になったエトナ山が一望に見えます。このレストランはその名の通り、せまい小路を上がっていったところにあります。
Netherlands/Holland オランダ
白アスパラ。
アスパラが緑っていうのは日本でもけっこう時代が新しいのでは?昔の缶詰なんかは(今もそうか?)みな白かったですね。でもここでいう、アスパラは生で白いのです。
なんで、イギリスにはないのか?不思議ですが。わたしもこちらに来てそういうものがある、と友人に教わりました。もちろん、ロンドンはハロッズや、ハーヴィー・ニックス(どちらも亡きダイアナ妃御用達だったナイツブリッジの百貨店)のフードホールなんぞに行けば季節のときは売ってます。でも高~いの。
オランダやフランスで買えば、安いし、新鮮だし、甘い。ゆで方にコツがあって、もったいないと思わず、外身の硬い皮をざっくりと惜しまず、贅沢に、むいて苦味を消すには牛乳で煮るのがコツ。でも、五月に行ったペリグーの市場で買ったアスパラは牛乳で煮なくても甘かったなあ。うふ。よだれもの。
デルフトのさかな。Matjes という、Herring(にしん)に似たさかながいるのですが、これをデルフトでは唯一らしき、マーケットの魚屋さんで食べた時には感動ものでしたね。生っぽいのだが、新鮮。ふつうはたまねぎのみじん切りなどといっしょにパンで、はさんでサンドイッチにして食べるようですが、さかなだけで食べても絶対日本人には受ける。
ぜひ、デルフトを訪れられた際には探してトライしてみてください。魚屋さんは町のマン真中。街自体も運河沿いにかわいく古い町並みの残る乙女ちっくな雰囲気。土曜日には運河沿いにアンティーク市が開かれます。オランダっぽい青い陶器や木靴なども。
さかなは、チューリップで有名なキューケンホフ公園の中でもサンドイッチにして売ってました。
Portugal ポルトガル
いわし。
まさに、塩焼き。なのですね。炭火で焼くからたまらん、おいしい。
どこやらで食べた「豚とあさり(貝)のアレンテージョ風いため」ってのがおいしかった。貝が砂だしできてなくて「じゃりっ」ってのも一興。「英語メニューあります」ってポルトガル語で書いてあったのが良かった。しかし、ポルトガル語やのになんでわかったんやろ?それも今考えるとなんか不思議。
Russia ロシア
っても、セント・ピーターズバーグ(現地ではサンクト・ペテルスブルグ=旧レニングラード)しかしらんし、多分、新制(新政、どっちですかね、村野せんせい)ロシアになってから行ったと思うんですが。
こりゃあ、なんと言っても、キャビア。きゃはは。街中では、まるで秘密兵器か、麻薬のように売られていて、通りからは、ぱっと見、何の店かわからない軒下まで入っていってやっとわかる、かの地特有のビル群の中で、キャビアのおいてある店先のウィンドゥなんぞを食い入るように見ていると、どっからともなく、おっちゃんがやってきて横にぴたっとくっつき「キャビアほしいんか、安くすんで」と黒いズタ袋のなかから大事そうに出してくる。ドル、そうドルで払うんですな。現地のルーブルはとてつもなく、安いのに。なんで敵国の通貨の方がええんやろ?
キャビアには「にせもん(偽物)」もあるようで、帰りに空港で見て買いました。粒が大きくておいしかったし、(ロンドンで買うことに比ぶれば)安かったと思います。
伊勢志摩で食べたキャビアは最高やったけどね。やっぱ、食の王国は日本か?
話は飛ぶけど、ロンドンの、とあるペルシャ人がやってるスーパーのようなところで、イラン産キャビアありまっせ、の看板に引かれ、入って見たけどそれらしいものがない。値段だけ聞こうと思って聞いたら、ひげのおっちゃん、冷蔵庫の奥から大事そうに出してきたわ。はじめは小さい、粒も小さいのを出してきて、わたしが渋っているので、こやつ知ってると思ったのね、こんどは紙に包まれた大きい瓶を大事そうに出してきて小声で安うすんで、と言う。やはり、麻薬かなあ、キャビアって。
Spain スペイン
ここも食の宝庫。タパスメニューは楽しい、おいしい。
生ハム、それもどんぐりを食べて育った豚(イベリコっつうのがつく)からのハムが最高級商品。肉もある。
コロッケ。いろんな種類がありますが、生ハムとチーズのコロッケがおいしい。ベシャメルソースがミソです。
赤いでかピーマンを焼いて酢につけてあるピメントス。これもおいしいわあ。
白アスパラとピメントスはナバラ地方が有名のようです。
チーズはヴィンテージのマンチャゴチーズ!最高だし。シェリーにもあいまっせ。
からすみぃ。イタリア語ではボッタルガ。これが安い。うまい。スペインに行くと必ず見つけて買って帰ります。有名なエル・コルテ・イングレスという百貨店のグルメコーナーにはきっとあります。チーズをおろすようにおろして温かいスパゲティにかけるだけでもおいしいよ。かんたん、おいしいが一番。
アンチョビ。ボケローネスも英語だとアンチョビと訳してあったが、こちらは、白い。で、酢漬けしてある。これも酒のつまみにばっちし。
ああ、花田家が読んでると思うと緊張するわあ。ことばに神経質になるわあ。読み方・綴りなぞ間違ってたらごめんくださいましな。
生のアンチョビを求め、7月はじめに行ったビルバオでは「うなぎの稚魚」の生に遭遇。ビルバオはバスク地方、スペインの北に位置し、海も近い。このへんの、しかも季節的に旬だったようで、スーパーで山のように、いろんな味の種類のが売っていました。基本はガーリックとチリでオリーブオイルでいためて塩味とピリ辛味がうまくマッチする料理法のようですが、えびが入っているのやら野菜入りやら。マドリッドなどのレストランで食べると高級料理だそうですが、生の真空パックのはそんなに高くなかったですよ。
ま、花田氏も言うように、一般的に言って、スペイン料理は塩からい。これまた酒と合うというつくりなんだと思います。つまみの極地、タパス。九州人とラテン系は呑み助(?)
パンにオリーブオイルをかけ、生の真っ赤なトマトをピューレみたいにつぶしてあるのをのせて食べる、スペイン風朝ごはん、もとっても気に入りましたわ。
Tunisia チュニジア
研修旅行で行ったため、すべてセットされてて、自由人のわたしとしてはちと不満でありましたが、まあ、社費だからしゃ~ない?全食・観光付き、でホテル視察に缶詰。もちろんほとんどがイギリス人とか、イギリスの旅行会社の社員だからして、食事もビュッフェ・スタイルがほとんど。そんなんやったらイギリスでも食べれるやん!わたしはわりとその土地の食事や郷土料理、特色のあるフードに関心があるのですが、イギリス人が一番旅行先の文化・歴史・食べ物に関心がない、と最近の新聞にも出ていましたね(ちなみに日本人は最も好まれる観光客の上位に入ってました)。
で、ウエルカム・ディナーにでた前菜で、クレープのようなのに、目玉焼きと野菜が入った(これも、なんとか、という名前忘れた)料理はおいしかったです。あ、今ガイドブックで調べました。「ブリック」というのでした。クレープに卵やツナ、トマトソースなどを包んで揚げたもの、となっています。海もあるので、けっこうシーフードとかも豊富そうでしたが、わたしと同室だった19歳のケントから来てた女の子がシーフード全くだめで二日目にのたまわく、「早くロンドンに帰ってマクドナルドに行きたいわ」
主催旅行会社の添乗に来た英人スタッフはビュッフェで「スパゲティ・ボロネーズ」をお召し上がりになっておりました。
有名なのはクスクス(笑ってるんじゃないのよ)。これはパリに居て学生していたときけっこう学食で出てたので、イメージが貧相というか。。。あまし、好きじゃないなあ。おいしいのもありますが。粟とかヒエってんですかね。
なんだ、こんだけか。けっこう少ない。ま、同じ国に何回も行ってたりするし。今後をご期待?ください。何カ国回ったか、という数で勝負なさりたい方もいらっしゃったようですが。わたしも今度数えてみましょう。
注)1ユーロ=約118円=約0.63ポンド
2002年8月13日
© Mizuho Kubo , All rights reserved…..August 2002
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