8 関西逆カルチャーショック

明けましておめでとうございます。いつもエッセイご愛読ありがとうございます。

本年も引き続き、ご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
日本へはほぼ、1年おきくらいに帰国していますが、そのたびに逆カルチャーショックを受けます。何に対してか?日本文化に。大阪を含む関西文化のギャップに。日本のテレビに。関西人を含む日本人に。。。というのは日本文化につながるのでしょうが。
  寒い!
なんでイギリスより寒いんや?そら冬は寒いで。でも、家の中も寒いっつうのはどういうこっちゃ?
日本は集中暖房方式。イギリスなどにはセントラ~ァル・ヒーティングってもんがあってね、外は木枯らしピューピュー寒くても、家の中はあったかいんだす。床暖房とちゃうで。でも、あれもよろしな。まあ、あれもところ変われば、で、座る民族にはそういう方がよろしいんでしょうねえ。
でも、ウェスタナイズされちゃってる、わたしにはとっても寒かったわ。
うちなど、田舎のボロ家(謙遜してますのよ)なので、外気温と家の中の温度とほとんど同じ!家の中の暖房の入ってない部屋に、おせち置けちゃう。冷蔵庫の部屋か?
 「寒~い!」と文句言うと老母が、「おこた(こたつ)入り」と言います。
それでも「寒~い!」
うるさいなあ、ほんなら上にハンテン(着物の上着みたいな綿入れのやつ)着いな、と言われました。
でもねえ、おかあさま、そういう問題とちゃうのよ。着膨れになって、おこたから一歩もでられない、まさに座敷ブタと化した、わたしを想像。。。しないでね。問題をすげかえたらあかんで。
  なんで、大阪の地下鉄は時間どおりにくるねん?
19分の列車は、19分に来る!17分でも、13分でもあれへん。19分は19分なんや。
(ロンドンじゃあ、考えらぁれなぁ~い。19分も17分もない。時刻表さえあいまい)
すごいな、と思う反面、あと三分。。。二分。。。えらく時間を長く感じる。時間に追われているって言うのでしょうか?ロンドンじゃ、あと何分で19分のが来るとかいうようには待たないので、考えるヒマがないのでしょうかね?
  デパ地下(デパートの地下、食料品売場のことを略してこういうそうです)のお惣菜を含む、食料もろもろの豊富なこと。なんでもある。で、あるだけじゃない。とことん、追求する。こだわる。一日限定1000個。これだけしかつくりません。午前中に来てもらわんと売りきれやさかいに。ほな、もっとつくっといてえな。でもそれがいいのかも。
シュークリーム。皮に凝る、クリームに凝る。でもほんとおいっしいい~。
この店のなになにが有名、おいしいとなったら、並ぶ。列のできる店とでけへん店の違い。列ができてるいうだけで、おばさんたちは並ぶのである。それがなにかわからなくても。ははは。イギリスも列(キュー Queue )の国ですが、列の意味が日本とはまた違う意味のような気がします。
電車に乗ると、若い子が(若くない子もいるが)みな、無言携帯電話してます。ただ通話しているのでなく携帯を片手に持ち、指だけを動かしてるだけの子もいれば、じぃっと画面を見ているだけのひとも。通話してるでなし、email でも打ってるんかいな、とも思いましたが、じっと見てるだけっつうのは、ちよっと何かいな、という風景。ともだちに聞くとそのギモンは解けました。
インターネットしてるそうで。いわゆる i(アイ)モードとか(会社によって言い方が違うらしいのですが)を見ているらしいのです。
電車内では「他のお客様のご迷惑になりますので携帯電話のご使用はご遠慮願います」と放送が入るし、携帯の意味は緊急の場合の連絡だから、そのための携帯とは考えず、そういう社内放送を入れないと車両内ひとり雑談大会会場になってしまうのですかね。ロンドンはバスや地下鉄で携帯でしゃべっているひともいますが、そう気にならないのはなぜでしょう。
  切符ひとつ入れるのも、たいへん。改札のキカイの入れ口にいちいち書いてある。
「一枚ずつお入れください」
「一枚しか入りません」
「二枚以上いっしょにいれないでください」
「三枚まで入ります」
どうせェっつうねん!!!その注意書きが気になり、改札口で立ち止まってしまう律儀なわたし。
大阪人はいらち(気がみじかい)や。
梅田の交差点くらいでしょうね、信号に「待ち時間(秒)」て電工掲示板があるのは。
でもエスカレータはロンドン式に右側に立つ。東京では左側に立つそうで。
このごろはトイレのいわゆる「櫛がた並び」も定着のようです。そうそ、トイレの話で恐縮ですが、トイレって、和式がとってもわたしにはカルチャーショック。特に到着して関西国際空港のトイレに入って、和式だと、一瞬いまだに、ぎょとします。
で、手を乾かすキカイを置いてあるところ少ない。ロンドンだと自動の手乾かし乾燥機がどんなところにもありますが、日本のトイレって、けっこうな、デパート内のトイレでも、ないところが多い(大阪だけでしょうか?)。
で、水しかでない。日本の冬も寒いですよ。トイレも寒いし、出てきて、手を洗うのに、水しかでない、あったかい乾かし機はない、ハンケチももっとらん、という非日本人女子であるわたくしには耐えられないわ???
トイレが長くなりました。このへんでやめます。
漫才。
テレビでまた若手の漫才師とかがいろいろ出てきてるみたいで、新顔をたくさん見ました。なんといっても、原語で、考えることなく、からだで笑えるのがうれしい?とくに関西弁の漫才がね。すっとからだに入ってくるってかんじです。ははは。
イギリスのコメディートークショ-なんぞだとそうはいかん。遺憾(ヘンカンしちゃったもんで)ながら。言ってることが理解できても、笑えないネタとかありますよね。文化の違いか。。。。ふむむ。
  映画。
ハリーポッター大流行。日本だと字幕あるし、見とこかいな、と思って、昨年できた、徒歩10分の大マルチショッピングセンターに行きました。元日(から開いてる!)だと1000円だそうで、
10スクリーンもあるシネマが入ってるとのこと。老母をせかして行ってみました。
ところが元日からすごい人波。チケット売場のスクリーンを見ると SOLD  と出ています。なんでいきなり英語やねん、と思いつつ、SOLD  の意味を考え、またまた?。
「売った?」っつうのは売りきれ(SOLD OUT)のことかいな、でもジコチュー(自己中心)のわたしは一応だめもとで聞いて見よう。
 「すみません、6時45分からの、ハリーポッターは。。。。」
「申し訳ございません、ただいま全席満席になっております」
あ、さよか。おかあさん、満席やて。次の21時何分のだといくら徒歩10分とはいえ、一応、嫁入り前の娘をひとりで暗い道を夜中帰らすのも心配するやろ、と思い、あきらめました。
「ええよ、別にわたし、映画なんて、みとうない」
あのなあ、おかあさん、そういう問題のすげかえはやめてな。しゃないなあ、字幕なしでロンドンで挑戦するわ。ふふ。

2002年1月8日 ことしもよろしくご愛読くださいませ。    

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