33 ヴァレンタイン・デー考察

 なんてえらそうな題名をつけてしまいましたが、短いの。今回。
 2月14日は言わずとしれた世間では「ヴァレンタイン・デー」
 うろ覚えによるわたしの知識では、キリスト教では宗教上の聖人がカレンダーの毎日にいて、聖なんとかの日、があります。たとえば3月17日は聖パトリックの日、のように。これはお隣アイルランドではすべて国の色の緑をつけて祝う、国民の祝日です。聖ジョージはイングランドの守護聖人。聖アンドリューはスコットランド。国旗にもでてきますが。
 2月14日はヴァレンタインさんの当番。だからセント・ヴァレンタイン。
 日本ではこの日は、かなり商業的、意図的、義理人情的色彩が濃いと思いますがチョコレート屋さんがかせぎどきのシーズン。またなぜか女性が男性に告白する日?
 こちらイギリスでは、とくに男女関係なく、カップルがカップル同志、カードや花(主に赤いバラ!)を贈りあいする日のようです。もちろん、チョコレートや他のもの贈ってもオーケー。
 店のウインドゥにはテディベアがハート型のチョコレート抱えてるのやら、うさぎが赤いハートのクッションかかえてるのやら、もちろん、チョコレートはハート型のがセットしてあって売ってるのやら、とにかく、「真っ赤なハート」だらけですのよ。世間も。
 カードは贈り主の名前を書かずとももらったひとは、だれからかすぐわかるのがミソ、のようです。言い換えるとわかるようなひとからもらうようです。これは「ブリジット・ジョーンズの日記」にもでてきます。ことしは何枚カードがくるかしら、と前からわくわく、ぞくぞく。もしゼロ枚だったらどうしようか、と不安も入り交じり、さて当日ブリジットが受け取ったヴァレンタインのカード、はて、誰からかしらん、意中のひとか?と考えあぐね、わくわくしていると同じフラット内の隣人あてだったとか。ぬか喜び。
 まあ、だれからでももらうとうれしいおんなごころ?
 なんかこのへんの心情って、日本の古式豊かな昔にもございましたような。例えば源氏物語などに殿方から 文(ふみ)をもらい、女房どもがどこのご貴殿からかとどきどき、そわそわしている様子など。いと、あわれ。さも、おかし。枕草紙だっけえ?
 こういうところで、意外と日本文化とイギリス文化の共通点を見つけてしまいます。
 くどき方お教えいたしましょうか?

 Will you be my Valentine???
(いちおう、建前としましては、独身男性読者に限らせていただきますぅ)

2004年2月14日                         
© Mizuho Kubo , All rights reserved…. February, 2004




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