78 アランデルの一日

9月中旬、アランデル城へ日帰りででかけました。アップが遅くなりすんません。写真アルバムだけにしょ~かと思ったけど、やっぱりいろいろ文句を入れてしまいました。寒い今、こういうの見ると季節が交錯するけど。。。ま、ええでしょ。


←アランデル城を望む 


←村の郵便局

  アランデルはロンドンの南西にあります。ヴィクトリア駅から列車で約1時間半。そう、女史に別件にてコメントいただいたように、またやってしまいました。乗り換えせずにアランデルまで行けるはずが、油断してましたねえ。長い車両だったので考えるべきでした。途中で切り離され、わたしたちは後方車両にいないといけなかったのに、前にいたんですねえ。車掌さんが切符を拝見に来たときはもう遅い!もっとはよぉ来てよぉ。次で降りて戻らなあかん、と言われたのに、筆者はまだ疑心暗儀で、切り離す前に後ろ車両にいけばいいんだと思ってました。とりあえず、後ろに移動。やっぱりこれ以上後ろへは車両をまたげない、ところまで来て座ってます。くだんの車掌さん、またやってきて、こいつら、わかっとらへん、と思ったんでしょうな。取って返す列車の時間調べてあげるから、って。行くはずのアランデル城が窓の外、近くに見え、やがて遠ざかっていきました。やっと状況把握。そうか、もう切り離されてしまったんや。あそこまで戻らなあかんねや。次のバーナムという大きな駅で(Barnham メイドンヘッドの近くにも同じようなはっちょんの駅があるが、うちの近くのは Burnham )乗り換えるべし。向かいのプラットフォームから出るんだよ、って聞いてくれた。親切な車掌さん。やれやれ。直行で行くはずがえらい遠回りしてしもうた。でもよかったわ。気がついてもらえて。

小さいですが、かわゆい町並み。アンティークショップもあるとのことでしたが、2軒くらいしか見つけきらんかった。アーケードみたいなんもあったけど。そうそう、コールポートのカップ&ソーサー 買ってしもた。女史はちりりん、人形の形をしたかわゆいベルをご購入。
あとからガイドブック見ると別の通りにアンティーク通りがあったみたい。しまったぁ。



さて、お城ですが、アランデル鉄道駅から徒歩15分くらい。駅からミニキャブが売り込みしてますが、まっすぐの道で(さすがの筆者でも!)迷いようがない!駅を出て、どっちに行くかわかりさえすれば、目印のように前方に城が見えてる。

ゆるやかな高台を登り切るとお城。隣にきわめてモダンな教会もございました。


お城はノーフォーク公(Duke of Norfolk)の居城となっており、現在もこのご貴族様ご家族がお住まいになっておられます。1846年に、3日間ヴィクトリア女王が訪問・滞在なされた、というのが誇りみたいで、ご滞在された御部屋、なども見れます。ベッドルームと、居間と、調度家具、アンティークの収集品、絵画などなどお宝シリーズ。



フィッツアラン家の代々のお城ですから、フィッツアラン・チャペルっつう大ホールがございます。ほんとはここでは写真撮ったらいかんかったらしいの。知らぬが仏、きゃっ。

撮ってもたもんはしゃ~ないやんけ。












これが(←左)お墨付きのシタンの三面祭壇画とかいうやつですわ。したん、いや、知らんと撮ってたんやけど。。このあと「撮影禁止やで!」警備員のこわいおじさん、登場。。思わず英語わかりません~表情するわたしたち。



撮ってもたもんはしゃ~ない!このブログで紹介したるから許せよ。© っていれとこかな。









Castle Keep. (エゲレスでは、キャッスルじゃなく、カースルって感じではっちょんします)


守る、という意味で天守閣かなあ。防衛の拠点、敵が来るとすぐわかるように見晴らし台でもあります。一番上まで登れて絶景。アラン川に、アランデルの街並みが望めます。高所恐怖症のわたしにはちょっと怖かった。









お庭もとっても素敵で、この枠組みとか、アーチに柱に、ベンチまで全部「木材」木です。

















キッチンガーデンあり。
果物やハーブなどがいっぱい植わってました。






↓ アスパラガスの花!


代々の墓所となっているチャペルもございました。前には四角い噴水がしつらえてあって、静かな雰囲気。


 






















 


天気がよかったので、なかなかいい秋の日帰りデイアウトっていう感じでしたな。ハプニングはあったにしろ。なんか、ひとつはエピソードできるのよね。日本からの友人と出かけると。迷惑被ったかたがた、お許しくださいませ。大笑い譚がまたでてきますから。

バラ園もございましたわ。

右下は群生していたシクラメン!



秋晴れの9月12日土曜日に日帰りしました。列車はねえ、またでてくると思うけど、土曜日と日曜日では苦労がえらい違うのよん。ま、土曜日でもやってしまったはやってしまったんですが。平日でもやってしもたこともあったなあ。ネタがつきまへん。詳しくは後日おいおい、小出しするわ。お楽しみに。

2009年12月11日
© Mizuho Kubo , All rights reserved…..…..December, 2009




コメント

  1. ついにアランデル編。かなり城向きの地形でしたね。急な坂を登っていった高台にキープ。ちなみにダンジャンというのはこのキープの地下牢のことです。なんやらそんな名前のゲームがあったんじゃなかったっけ。keep and dongeonとかなんとか。アランデルのキープには地上から見えるところに穴が掘ってあって(キープの石組みは中世のものらしいですが、この穴はインチキです)、上から見ると囚人に見立てたマネキンが見える仕組み。きもちわる~。いかにもイギリス人ごのみ。

    城のレストランはおいしかったです。キッシュが良いお味でした。エーデルワインだっけ、あの、トネリコの花を水に浸して味を付けたのを甘くした飲み物、アルコール分はないんだけれども、さわやかでおいしい、あれと良くあった。朝は寒かったのだけれども日中は暑くなった日でしたからね。Mimiの旅行記に食べ物が出てこないのはおかしい、ので、補足。ついでに駅近くのパブというよりは、雰囲気はブリュワリーのビールも。昔はアランデルに何軒か地ビールやがあったらしいけれども、今は作ってない、って、たしかインフォのお姉ちゃんが言ってたような。
    アランデルはただの地名ではなくて、おそらくもともとは北方、スコットランド国境地帯出身のアラン一族(フィッツアランが家名)がイングランドに持っていた領地です。アランデル伯家は中世には王族につぐほどの勢力を誇った名門貴族なのですが、どうやらテューダー期に一人娘がノーフォーク公ハワード家の跡取りと結婚して、それ以来アランデル伯家の財産が全部ハワード家のものになったらしい。このアランデル家の姫の夫になったノーフォーク公(第4代だったかな)は、こともあろうにエリザベス1世のときにカトリックに改宗して女王の逆鱗に触れ(それまでは名付け子でペットだったらしいんだけれども)、本来なら反逆で死刑になるところを、死刑執行状に女王が署名しないままロンドン塔に収監されて早死にします。遺骸に断頭処分が施されたらしい。で本来ならノーフォーク公ハワード家はお取りつぶしになるところを許されて、で現在まで続いているという・・・しぶとい家系ですな。
     この改宗公爵は、持参金たっぷりのアランデル家の姫には良い夫じゃなかったらしくて、愛人はつくるわ妻はないがしろにするわ、改宗したほかには褒められるようなことは(褒めるったってカトリック側からの話だけれども)なにひとつしなかった、ようするに貴族の遊び人お兄ちゃんだったみたいですが、プロテスタントのイングランド国教会への改宗を迫られてもこれには応じず獄死したというので、20世紀だったかに(現代史になると突然いい加減になるKoura)カトリックから聖人に列されております。で、たしか19世紀に、カトリック教会がアランデルを含めたブリストル・アンド・リポン司教区だったっけなんだったっけを設けたときに、その司教座教会はアランデルに置かれた、それが写真にも出てくる「モダンな教会」です。建築はネオ・ゴシック。一見中世風ですが、あのすっきりと高い建築は近代の技術によるものです。でその教会は聖人に列されたそのどら息子に捧げられております。聖フランシス、だっけ。忘れた。

    Mimiが最初昔風の教会と言ったのを、わたくしが言下に、だめ、これ、新しい。と言ったので「モダンな」にしてくれたのだと思いますが、建築は新しいから石の表面が滑らかでぴっちり組み合わさっておりますけれども、パーツは中世風です。でもイングランドの中世の教会ってのは、もうちょっとごつごつしていてずんぐりしてるのよ。済みません。17世紀から後のものだと「新しい」にしてしまうのがKouraの悪い癖で。
     とりわけ、ビクトリア時代のネオゴシック趣味がなんとなく嫌いなんだわ。ネオゴシックってなに、って、ロンドン歩いてればどこにもここにもあります。古そうな顔をしているけれどもなんとなくロマンチックなやつ。でごてごてと石膏やら城漆喰やらの飾りが付いてる。一見繊細そうで居て編にくどい、うん、どことなく少女趣味の巨大版みたいなの。いろいろな様式が混じっています。一番すごいのは今ではロンドン大学図書館になっている、チャンセリ・レインの昔のPublic Record Office. 白亜の、とはいえあれは・・・どっから見ても巨大なデコレーションケーキ。そのうちMimiの写真にも登場・・・しないか。あの全貌は今では航空写真でないと撮れない。
     でもそれだけに、ネオゴシックは、ロマンチックにすてきな部分はありますよ。

     城は代々ノーフォーク公家の居城のひとつだっただけあって、いろいろな時代の貴族の趣味が反映されたものの組み合わせ。写真の、敢えて石造でなく木造にした植物園は、おそらく大英帝国時代のインド趣味を反映した部分だろうと思う。外郭の庭はかなり広く、一角に、宇宙人趣味というか、テレタビーズ趣味というか(今では日本でもこの番組はCS放送で見られます。わりと好きやねん)の、びっくりするようなオブジェが林立しているところもありました。銀色のでかいネギ坊主(というかわたくしにはあるデザインの公共灰皿に見えたけどね)が20本くらい生えている。なんだったんだろう、あれ。

    というわけで、記憶による補足です。ロンドンから日帰りならお勧めの小旅行ですよね。さすがはプロの企画でした。

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  2. せんせいさま、大うんちく、ありがとうございました。食べ物のことは忘れてたね。はじめのショックで忘れてたのかも。教会も「新しい」とのたまわれたので、そのままにしてました。アランデル城には、ずっと行きたかったんで、お誘いしたとき、満場一致(ま、ふたりやけど)。趣味が合ってよかったです。ね!(せんせい、変換、わざと返還してんのかなあ)ごめんね、cheeky で。貴族やお上の方方は自分の趣味でインテリア変えてやってけるっつうの(30)にも書いてますので、根本はkoura 論と同じや思うねん。またキョーミあったら読んでみてね。

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  3. ごめん。変換はミス、わたしゃ見ず、ってな。やっと思い出した、エルダーワインやった。あれはもともとは自家製のものだったそうですが、今では瓶詰めも市販されてますね。イギリスのちょっと上品なオールドメイド向け、ミス・マープルが飲みそうな味。甘いから左党はピムどまりにしたほうがいいです。
    クリスマスティーは最近日本でも結構市販されているのでいろいろ買って試しています。でもプティングはない。いつか留学中の知人が送ってくれた、あれ、ノーフォーク公爵夫人のプディングだったけかな、ベッドフォード公爵夫人のプディングだったっけかな、あれはおいしかった。熱々のミルクティーにラム酒たっぷりのこってりしたケーキというのが冬の楽しみのひとつですね。でまあ、休み明けには反省するほどの変化が来ていたりして・・・・

    風邪をひかないようにしてください。メイドンヘッドはロンドンよりは少し寒いでしょ。

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  4. ほとんど、二人の交換日記、またの名を上方ちゃちゃ入れ漫才になっとるな。まあ、koura トピックが続いたのでいたしかたあるまい? すんません。ひとつだけ。わたしも好きなちょっとお年を召したお嬢様好みのお飲み物は elderflower で、初夏の花からつくるのですが、花は白くて実が黒いの。また写真付きトピックにするね。イギリスではポピュラーなんで。お題、いただいときます。ネタの一環。辞書引くと ニワトコ になってましたで。文責。季節柄クリスマス飲み物ってのもいいな。またこれもいただいときます。どんどん自分で自分の首しめてる。。。Mimi

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