番外編 エスナの水門とクヌム神殿

  表紙 色の残る、クヌム神殿大列柱



旅行も終わりに近づいてきました。5日かけてルクソールからアスワンに往復したことになるのですが、途中、エスナというところに水門がありました。

船の中のナイル川の図。


行きは3日目に通過。夜だったので、暗くてあまり良い写真が撮れず、7日目、アスワンからの帰りは昼間に通過したので、やっと見えてる写真です。船が次々順番を待って水門を通過するので、一番前じゃないと扉が開くのは見えません。2番目以降だと前にいる船のおしりばっかりを見てたことに。
日程前後しますが、2月3日(水)。「ルクソール後編 ハトシェプスト女王葬祭殿」見学からお昼に帰還。ランチのあとはエドフに向け出航。ずっとルクソールで泊まってた船が3日目にしてやっと動きました。
午後6時ごろ水門に入り、通過の順番待ち。ライトアップされた水門の列が見えます。
水門は高速道路の料金所の入り口のように、わくがいくつもあって、ひとわくの幅はこのクルーズ船がひとつだけかろうじて入れるくらいです。何艘か入ったら水門が閉まって水の高さを調整するみたい。テムズ川沿いのうちの近所にもロック Lock はたくさんありますが、その大きい版って感じかなあ。どんどん上がって上にでます。






 わかるかしらん、水位がぐんぐん上がっていくんです。

水門通過の順番を待っている間、隣の船と衝突!というハプニングも。ま、こすったくらいで両者(船)大丈夫だったですけど。一番上のサンデッキから船の動向を見学していたわたしたちは、うわっ、当たる、と思うまにドスン!およよ。瞬間写真を撮りそこね、残念。
この水門では、カーペット売りがやってくる、というのもありました。水門待ちの船の乗客を狙って小船に乗ってうじゃうじゃ物売りが寄ってくる、とガイドが言ってましたが、そのとおり。このときは子供が、船の向こうの岸で、商品持って船に沿って水門の上を走りながら「買わない?買わない?いくらなら買う?」みたいな感じで、よいやって、商品のカーペットを船に投げ入れるんです。え~!どうやってお金渡すのよ、それより買うとも言ってないのに、無理やり押し売り。船員が投げ返しておりやした。この類(たぐい)のセールステクなのよね。このあたりは。またこれもショッピング編で詳しく。

突然ここで余談ですが、エジプトの月。上半分がかけてるってどういうこと?
雲ひとつない空だったんです。



  翌日は4日目で、「エドフのホルス神殿とコム・オンボ」見学へ。うん、復習にもなるな。これ。
  やっと追いつきます。

7日目。2月7日(日)
アスワンから折り返してエドフまで戻ってきました。新グループは午前中、上陸してホルス神殿見学。わたしたちは自由時間。昨日のながぁいアブ・シンベル見学のあとのゆっくりとした休憩です。寝ている間、10時にエスナに向け出航してました。
12時には出発のための会合があるので、参加せねば(それまでに起きれば良いってことに理解した)。チェックアウトの精算などノウハウを聞いたあと、ランチ。
午後はいよいよエスナの神殿見学。2時から徒歩で神殿へ。船着場からはおよそ5分ほど。きしなにエスナには寄ったけど、上陸はせず、スキップしたのよね。この行程って、けっこううまく考えてあると感心。


エスナにも神殿があり、クヌムの神が祀ってあります。クヌムとは?牡羊の頭を持つ創造神。創造神ってけっこうどこにもここにもいていろんな神がいるんです。この神殿は、小さいけれど、色がきれいに残っているレリーフや柱が多く見ごたえあり。チケット売場を通ると階段を20段くらい下がるようになっていて、ということは、上から見下ろす感じなんですね。















こんなふうに片足曲げてるの珍しいそうな。
  翼のある人間の手をした怪獣みたい?
 



 





 この真ん中がクヌム神

塔門前に立つハトホルじゃなかったかなあ。牛の頭やし。


うん、やっぱり。ハトホル。ここはデンデラにあるハトホル神殿と同じつくりだそう。なのでやっぱり夫婦でないけど、ハトホルなんですわ。デンデラにも行きたいなあ。ルクソールのもっと北なんです。ぜひ、次回。

 
家の上につけてるのがワシかな?天空にもありましたけど。幸運のしるし。

ここからエスナの水門 昼間編。 







 3時には帰船し、4時半ティータイム。水門に着いたら今度はどんどん下がって行くんです。これまたいっちゃん前じゃなかったので、水門が開くのを見たかったな。無事通過すると、物売りのボートが前の船にうじゃうじゃ寄ってたかってるのをばっちり写真に収め満足。






 無事ルクソールに帰り着くと、向こう岸に来たときと同じ「王家の谷」が赤い夕闇に照らされておりました。

ユニオンジャックをつけた屋形船が。プライベートなのかな?









アスワンで買った「古代エジプトの神々」本より
クリックで大きくなりまっせ。














  翌8日目・2月8日(月)最終日。
本日は下船のため、チェックアウトをして、空港に行くのみ。飛行機は夕方発なので午後2時まで船にいることができます。朝食と昼食を食べていい、とガイドが偉そうに言います。
3時半にお迎えが来るのでそれまで、サンデッキでゆっくり。朝ごはん、昼ごはん、お茶。食ってばっかり。食ってはごろごろ。チェックアウトをすませ、マイクロバスが迎えにくるまで待ちます。空港へはバスで30分ほど。マイクロは15人乗りくらいの中型。いっしょにロンドンに帰る4組と乗り込むと、他のホテルから来てるひとたちがすでに車内に乗ってます。
この船はルクソールのシェラトン・ホテルの前に停泊していて、わたしたちの船室の窓からホテルがいつも見えてたんですよね。
スーツケースなどの荷物はなんと、バスの天井に載せる!ころって転げ落ちないのかなあ。さくがあるだけよ。雨降らないからいいようなもんの。。。なんでも頭に載せたりするんだよね。サンデッキで箱に入った荷物の搬入を見てましたら、1ダースの水ボトル入りの箱を肩に2箱くらい乗せて、片手でよいやって、船とはしけの間の細い板の上をすっすと運んでいくのです。頭にのせてるひともいます。ああいうの、わたしはでけへん。すぐ落としそう。レストランの運び屋さんのバイトはできないひとなのです。


サンデッキからいろんなものが見える。    最後にまたおもしろいもの見つけたんだけど、船着場の向こうで、テント張って、何してるのかと思ったら、パンを焼いてました。2本の木の左側の後ろにあるのが、「釜戸」です。
パンはインドのナンのようなひらったいやつ。かまどの壁にペタって貼り付けて焼く、あれです。

空港チェックインは長い長い列のあと、セキュリティは何も見とらん、と思うくらい。雑。空港に入るときに荷物検査があって、x線を通すのに、「チップ頂戴」とぶつっと言ってるおっさんがおり、びっくり。知らないひとは渡すのかしらね。
1時間前ゲートになっているので、モクしたい友人を無視して無理やりゲートに入ったら、な~んにもない。小さい空港によくある、ゲートが3つくらいしかなくて、店はなにもないっつう。でも、ここからバスで飛行機まで行くのでした。だから早くゲート集合だったのね。
到着時間が遅いので、荷物も手荷物だけにしてロンドン(ガトウィック空港)に着いたら、さくっとイミグレ(入国審査)もクリアして、列車に飛び乗る!と予定していたのですが、飛行機が予定通り遅れ、到着はほぼ11時。ロンドン経由でメイドンヘッドの自宅に着いたのは午前2時前でした。お疲れ様ぁ。

やったぁあ!!!これで番外編の旅行記本編は終わりですが、まだまだおまけが続きますぞ、3月からはついに創作オリジナル・エジプト実践編。引き続きおつきあい、よろぴくね。

2010年2月26日
© Mizuho Kubo , All rights reserved…..…..February, 2010

コメント

  1. 旅程編終わり。連続放送みたいで迫力ありました。この号の石像はまた、ライオンの女神のなんとかさんみたいにも見えるんですが・・・神様一覧に出てきてない? なんしろ多くて覚えてられない。わたくしのごひいき、文字と書記の神様、コウノトリのトトの出番が少なかったのはちょっとさびしいが・・・そういえばトトって、壁画にしか出てこないのね。たぶん石では作りにくかったからなんだろうな。正面像を見たことがないです。
     では、お食事編など楽しみにしています。

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