178 サー・ジョン・ソーン・ミューゼアム 

バリケードですわ
行ってきました。
Sir John Soane Museum です。
このひとです
1753年9月10日生まれ、おとめ座や。1837年1月20日没。
リージェンシー時代のジョン・ナッシュと並ぶ著名な建築家でしたが、ときの王様、ジョージ4世には気に入られず、ナッシュに国王の建築プランは全部持っていかれました。
ホワイトホールや国会議事堂の独自のデザインをしていたようですが、これは夢と消えました。ソーン氏が当時のロイヤルに忠実で、へんこじゃなかったら、いまロンドンで見られる建築はすべてソーンのもの、となっていたのでしょうが、デザイン画と同じ蜃気楼のように消えていきました。
バリケードのところ
入り口

並んでいます
彼はロイヤルアカデミーの教授として、リンカーンズ・インのジョージアン建築の並ぶ一角を棟続きで購入し(現在の12番~14番)改築し、住んでいました。
現在工事中なので全部は見れませんでした。入り口は13番で透明のビニール袋を渡されバッグなどはそこへ入れます。展示物を盗られたりしないように、ということでしょう。
2014年までの長期計画で改装中なのです。もっと早くに行っておけばよかった?
来年の夏ごろには第一弾が完成するようですが、また行かねば?
なので、このレポートはごく一部です。せっかく行ったんだけど、ちょっとごめんね。

隣近所のビル並み
ジョージアンの瀟洒な建物

中はオフィスビルみたいですが


隣の10番はえらいモダン












工事してなかったら、こう。
左から、12番、13番、14番
入ったところ

まあ、変わったひとだったいうのは一歩入ったとたんに、うん、とうなずきわかる気がします。玄関入ったところの居間から見学が始まりますが、奥の部屋に通じる小さなドローイング・ルームですでにローマ。これはすごいよ。古代ギリシャ建築の中に住んでるようなもんだ。アクロポリスの一角というか。ローマ、ギリシャが好きだったんでしょうね。そらあ、建築家やから、それが基本なんやろけど。
自分の石像も置いてあります
すごいわ。ここまでこだわれるのは。まあ、自分で設計できるからなあ。仕事柄。

あとは仕事場というか、工事現場のような石の胸像の山(自分自身のもあり)や一歩間違えたらただのガラクタが山のように天井まで、ところせましと積まれて(あ、いや、展示されて)いるのです。
ひとは自分の気に入ったもの、好きなものに囲まれていると幸せ、と言いますが、ここはまさに、ソーンにとって、自分の天国だったのでしょうね。

こんな感じ
ウエブより
そこそこにある、書棚の引き出しには全部番号がふってあり、さぞ、きっちりした性格のひとだったのでしょう。。。。〔疑ってかかってます〕 はい、ギリシャ関連、95番入り~とかね。わたしだったらきっちりしてるわ、と思って振り分けて、結局どこに入れたかわかんなくなり、全部の引き出しを開けまくってさがすんだろうなあ(で、たぶん最後の引き出しにさがしものは入っている)。

天井
自分の像
きっちり、と言えば、1階(イギリスで言うグランドフロア)居間、朝食ルーム、2階(ファーストフロア)の居間にも、上方に「東西南北」のサインが、West East North South と貼ってあるんです。建築的に意味あるんかなあ。南側は公園なので見晴らしもいいですよ。


朝食ルームは丸い鏡がいっぱい使ってあり、大きさもいろいろ。110とかあるらしい。
まるいのは全部ミラー。



左の本棚に注目

階段をあがると、また居間が。黄色い壁に黄色のカーテン。向かいは公園を望めます。
窓のそばはテラスというか、バルコニーのようにつきでてその間がちょっとした廊下のようになっているのですが、窓とドアの間の細い空間を利用して本棚にしています。これっていいアイデアかも。

その奥はショップになっていて、本やグッズの販売。
ウエブサイトはあまりまだちゃんと完成してなくて、多くは望めませんが、、、いちおう貼っておこ。
Sir John Soane Museum
奥の部屋にあった、象牙のテーブル椅子セットが気に入って絵葉書があったら買おうと思ったになかったです。ウエブにも写真が入ってないし。

グランドフロアとファーストフロアのみ見れましたが、その上にさらに2つの階があるようです。おそらく寝室とかになっているのでしょう。ああ、ものが多いと、部屋と言うか、踊り場というか、全部が展示場って言う感じです。奥さん、大変やったやろうなあ。


13番の建物

トイレは地下にあって、内装はモダンに変えてありましたが、びっくりしたのが、トイレのリキッドソープが「ペンハリゴン」!(有名な香水の高級メーカーです)やりまんなあ。







ダリッチ・ギャラリー


あと、彼はロンドン南東部のダリッチにある、ダリッチ・ピクチャー・ギャラリーってのも手がけてて、これまた、今後の見学課題です。リージェンシー時代の絵画が集まってるという。






奥さんの廟のデザイン

この上の部分がね
 本人も入っているがお墓は St Pancras Old Church 内にあります。以前ギリシャ関連でも出した、少女像のあるSt Pancras Parish Church とはまた別の教会です。同じような名前がいくつかあってややこし。こちらはキングス・クロス、セント・パンクラス駅のずっと北側です。
また、お墓の生の写真撮りに行かねばね。








これは BBC の番組からです。

まぼろしの建築たち
このデザインにインスパイアされてロンドンのテレフォンボックスのデザインに入賞したのが、Giles Gilbert Scott  というひと。ソーンが亡くなってから約100年後の1924年のことです。大勢の建築物ではナッシュに負けたけど、現代のロンドンのシンボルともいえるテレフォンボックスにソーンのデザインは生きているのです。

でしょ?












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174 リージェンシーについて
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