3泊でコッツウォルズのバードリップを基地に、ナショナル・トレイル(コッツウォルド・ウェイ Cotswold Way でした)を歩きに行きました。友人が車で家の近くまで来てくれ、うちからだと2時間ほど。そして土曜日に一泊で別の友人が合流し、三人で歩きました。
ちょうど1年前の2019年8月のバンクホリデーにコッツウォルド・ウェイのひと区間、チッピング・カムデンからブロードウェイ・タワーまでを日帰りで五人で歩いたのですが、その続きです。
テムズ川を源流からドックランドのテムズバリアまで続くテムズパスを2017年9月から1年間かけて歩いたのですが、コッツウォルド・ウェイはテムズ・パスと同じナショナル・トレイルの一つです。リッジウェイもそうです。
初日13日の到着後に、宿からクリックリー・ヒルまで行くはずが、途中の道路の車の交通量が多すぎて、向こう側に渡れず、断念して帰って来て、14日の午後に車でヒルだけ行きました。
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全コースのマップ |
8月13日(木)12419歩
朝10時にうちの近くでピックアップ、12時前に宿に到着しました。3年前に来て、泊まったバードリップ Birdlip のロイヤル・ジョージというパブで宿泊が一緒になっている宿です。
チェックインは1時なので、ホテル内のパブでお茶して、部屋でお弁当を食べます。わたしは前日水曜日に友人宅で誕生日会ご馳走になって、お持たせでいただいて帰って来た天むすを食べました。
ホテル内はコロナ関係の案内が貼ってあり、パブのトイレは一回ひとりまで。ドアのサインを使用中に自分で替えて、出て来たらまた戻します。
ひと心地ついたので、宿の近くのフットパスを歩くことにして出発。近くを歩きます。15時20分、ホテル出発。
Birdlip 15.20 - Air Baloon Roundabout 16.35 - Birdlip 17.48
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やっぱり羊 |
この辺りも全体に歩けるルートがたくさんあり(だから迷うのですが)コッツウォルド・ウェイの他にも、ウィンチカム・ウェイ、フットパス、馬の道、ホルスト・ウォークまで。ホルストは『惑星』を作曲した音楽家。生まれがこの近くのチェルトナムだって。
この先のランドアバウトで左に車道を横断して向かいのクリックリー・ヒルに向かうフットパスに渡りたいのだが、エア・バルーンというパブのところで、車の量が多くてひっきりなしで、とても渡れません。しばらく待ったのですが、無理そうなので引き返しました。右から2車線、左から1車線が合流するところ、信号をつけてほしいが、それも無理なんでしょうね。
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17.42 バードリップの入口 |
17.45 宿へ帰着。
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素敵なドア |
夜は宿のパブで夕食。
友人はハンバーガー、わたしはビーフのエールパイにしました。美味しかったです。
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ビーフエールパイ |
8月14日(金)26746歩
ホテルで朝食後、ウォークへ。
09.12 ごろ出発 Stanway 09.55 - Stanway House 10.10 - Stanton 10.45- The Mount Inn (Pub) 11.16 - Buckland - Broadway 13.37 - 16.20 (taxi) - Hotel Crickley Hill 17.09 - 17.45
3年前のウォークの続きだとブロードウェイから南下するのですが、車を置いたところまで戻るのに、タクシーを呼ばないといけないので、便利そうな都会を終点にし逆行コース。
スタンウェイという、村の近くスタートで、森の脇に車を停め、歩き出します。
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09.55 車を置いた場所 |
苔むした石垣がステキ。
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10.06 Stanway 清流のせせらぎ
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途中のスタンウェイ・ハウスはテュークスベリ修道院が800年の間所有していた邸宅だそうです。
Tewkesbury は薔薇戦争関連で、1471年の戦場のあるところ。修道院にはのちのエドワードIV世(ヨーク公)に負けたランカスターの王子エドワード(ヘンリーVI世とマーガレット妃の息子)のお墓があるそうです。
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10.10 Stanway House |
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10.34 馬と遭遇 |
この馬がですね、人なつっこくて、わたしたちのところまで来るのです。
ほとんど、ついて来そうだった。ゲートを慌てて閉めました。
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蔦の絡まる家 |
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スタントンの村 |
10.45 スタントンStantonの村に到着。隠れ民宿が点在する可愛いところです。
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屋根に狐が! 前にもどこかで屋根に乗っけてた |
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こちらは左肩に鳥の親子? |
門がアンティークな家。
茅葺の家の屋根には狐や鳥が乗っています。狐の左手に鳩?と思ったら、この鳩は本物でした。
茅葺の屋根の横側。初めて見たかも。
どこの家も前庭や窓の中を可愛く見せてます。
丘の上にThe Mount Inn と言うパブがあり、開いてたらトイレを借りよう、と急な勾配を登っていくと、営業は12時から。まだ11時過ぎ。電気は付いているが、誰もいない。しかし御誂え向きに入口横にトイレがあり、ドアも開いているので、お借りしました。ウォーカーズ・フレンドリーパブですね。
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トイレは一回ひとりまで 緑をスライドして出て来たらマニュアルで戻す |
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泥の靴カバーどうぞ |
さらに進み、次はバックランド方面を目指します。
スノウヒルはラベンダーで有名なところですが、もう終わってますね。
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12.00 Stanton/Snowhill |
馬のツアー。ガイド先生らしき女性が説明しながら2頭率いていました。馬の道 Bridle Way もあります。
道端の小さい花が可愛い。
写真で撮るとうまく伝わりませんが。
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12.37 Buckland 牛の群 |
農場にはもちろん、放牧の牛、馬、羊がいてウォーキングの道も横切っているのですが、土曜日に牛と大変なことになるとは、この時は想像もしていませんでした。
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写真に撮るとわからないが、 何か薄ピンク一面の畑だったんです |
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ブロードウェイの町並みが見えて来た |
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いかにも毒キノコ |
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見晴台から見晴台へ |
13.30 ブロードウエイの町に入ります。
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瀟洒な邸宅
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13.37 到着。 |
この辺りの大きな町ブロードウエイBroadway に到着。
おしゃれなレストランのテラスでランチ。
中で食べると結構高そうなんだけど、テラスメニューっていうのがあってお手頃価格。
友人は本日のスープ(カレー風味カリフラワー)わたしはチキンシーザーサラダにしました。
スープもとってもおしゃれ。
よく見たら、ミシュランのマークが付いてました。
ランチ後ブロードウェイの町を散策。前回はあまり店がないと思ったけど、アーケードなんかも発見。
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リーゴン・アームズ |
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カラフルなデリカ |
リゴン・アームズの窓に梨がたわわ。手が届くところで取れそうだが。。
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看板変わった? |
16.00 ここからタクシーを呼ぶのに、いくつか携帯番号に電話するも、皆個人営業なのか、仕事中なのか出ないそうですが登録しているウーバーを手配したら、15分で来ます!すごい。一度田舎で2時間かかると言われたことがあったが。
インド系の運転手さん、日本で働いていたことがあると、喋る喋る。食べ物は春巻きが好きなんだって。無事、置いて来た場所もわかり、車に乗り換え宿に戻りました。
宿に帰着してから、昨日道路を渡れなくて行きつけなかったクリックリー・ヒルに車で行きました。
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17.09 Crickley Hill |
駐車場を真ん中に丘の周りをぐるっと散策するコースがいくつかあります。
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草原の小花が可愛い |
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石垣がコッツウォルズ |
小一時間ほど丘の周りを歩いて宿に戻りました。
夕食はフィッシュ&チップス。金曜日は魚でしょう。普通のとシグニチャーとスペシャルな2つ種類がありました。めちゃでかい。
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皿の大きさ、わかるかしら |
8月15日(土)28196歩
今日はもうひとり、友人が午後から合流しますが、午前中に車で10分ほどのペンズウィック
Painswick という町へ。10時10分に到着。
セント・メアリー教会は99本のイチイの木 Yew Tree のあることで有名。木に番号が打ってあるので、探しました。1番と99番を写真に撮りました。100本目が育たないのは、悪魔の仕業とか言われているらしい。
ピラミッドのようです。他にも彼が作ったと言う、ティーキャディーや台座の形の墓石もあります。
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こちらが1番の木 |
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右手が1番の木で、聖堂を奥に
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家で取れた?クジェットとランナービーンズを ご自由にどうぞ。 |
昔の郵便局。今は、閉鎖されて、図書館の横に移動しているようです。
普通の住宅なんだろうけどおしゃれ。
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青い鳥 |
通りに説明の看板があって、歴史のある町だとわかります。
この通りGloucester Street の教会 Christ Church にラファエル前派のエドワード・バーン・ジョーンズのステンドグラスがあるそうなのですが、あいにく、教会は閉まっています。
2013年にこの場所でミューゼアムとしてオープンしたらしいのだけど、閉まったのでしょうね。どっかに持って行ってないのかな。見たいなあ。
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Bisley Street |
小さな魔女の絵もコロナ関連。
You'd be better safe, you'd be better smart.
Stay on the broom, but stay well apart.
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ロールス・ロイス ヴィンテージ? |
このお屋敷のYew Tree もすごい。
川があるので散歩道らしいパスを辿って坂を降りました。途中、農場にアルパカがいます。
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これはポニーかな |
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11.15 小川は個人の住宅の敷地内に。 |
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この辺りアルパカの群 |
11.27 町中に戻って、観光を続けます。
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タワーのサイン |
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ここのパブは閉ってました |
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アンティーク屋さん |
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奥の下がわたしたちの部屋 |
12時過ぎにロンドンから到着した友人と合流し、パブでランチ。
そのあと、三人で歩きに出発。車2台でウィンチコムまで行き、一台を駐車場に停めます。
そして1台に三人で乗車し、昨日車を停めた同じ場所まで行くのです。
Stanway - Wood Stanway 15.23 - Temple Guiting (Cromwell Monument) 16.49- Hailes Abbey (ruines) 17.31 - Winchcombe 19.00
二人で車を取りに行っている間、わたしはパブで待ち、迎えに来てもらって、8時半ごろ、宿に帰着。
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15.20 Wood Stanway |
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15.43 丘の上に牛が |
丘の上のフットパスの方向に牛の群れがいて、われわれの行き先を阻んでいます。
低いところから迂回して牛を避けてから登ります。広い農場の敷地内を歩いている感じです。
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ケシがまた咲いてる? |
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続きの二重の植樹 |
16.38 丘の上に上がると植樹のような若い木が一列に二重に並んでおります。その一段下の丘陵にも。ずっと続いているんだけど、なんか意味あるのかしら?
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羊のショーンが丘の上に |
市民革命の時のトーマス・クロムウェルがここに座って、眼下のアビー Hailes Abbey が壊されるのを見ていた場所と言われています。
クロムウェル・モニュメント。
アビーは今は廃墟になっているのでここからは見えません。
石の上に、落書きがいっぱいだった。
この辺の村の名前がTemple Guitingというようです。
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ナショナルトラストが管理 |
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外から少し見えました。 |
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麦畑 |
そう!この後、道を間違える。
蒸気機関車のレールが見え、なんか近いな、と思っていると、線路を超えずに平行に進むはずが、渡ってしまったのでした。そこから、車道の横の歩きにくい細い歩道?を延々町に入るまで、歩くことになりました。雨は降ってくるし。
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蒸気機関車の信号とレール |
やっとウィンチコムの町だ。
車道わきの細い歩道が歩きにくい、歩きにくい。
今日は2回も牛の恐怖と遭遇。場所を詳しくは覚えてないのですが、農場の敷地内にフットパスが通っているところを歩いていると、向こうに牛の群れが。わたしたちの行く手を阻んでいるのでした。どうしよう、真ん中突っ切れないし、と悩んでいると、団体でこっちへ向かってくる!
怖いよー。
どうしたらいいの。
1回目は右に石垣があって、右へ、右へと追い詰められ。登って逃げるか?いや、これ、登れない。
右に石垣、左は牛の群れ。なんか、リーダーみたいなゴツいのがいて、采配をふるってる感じなんです。わたしたちを見極めてるって言うか。
しばらくじっとしていると、さらに寄って来て、リュックや足を触り始めました。わたしゃ、お尻を触られたのを感じた。
走って逃げるべきか、でも一度、行きかけたら、走って向かって来た。牛って、走るの早いんだ。あのスピードで体当たりなんてされたらひとたまりもない。
ここから持久戦、20分ほど双方動かず。牛たちは草をはむはむしながら、徐々に動きます。
やっと、全頭向こうへ移動し、無事、フットパスを続けます。
やれやれ、怖かった〜。
2回目は道を間違えた後だと思う。フットパスはあるが、コッツウォルド・ウェイ上でない農場に入り込んじゃったと思う。農場のゲートの入り口に1団がいて、やはりまたわたしたちを見て向かって来ました。まるでわしらのテリトリーに入ってくるな、と言わんばかり。
こっちの牛の方が大きく感じたけど、またまた持久戦でこわごわじっとしていると、移動していきました。
後でググりましたよ。
『牛に囲まれたらどうすればいいか?』
やはり、静かにそっと、サクッと、立ち去るのがいいそうです。
静かに自分たちの存在を知らしめ、敵でないと言うことをわからせる。
驚かしたり、戦う態度は NG。
子牛がいる場合は母親がかばうのに攻撃的になるから絶対近づいたらダメ。
基本、群れているところに近づかない方がいいらしい。
牛の群れに近づくなってもねえ。わたしたちのフットパスを占領してんのはあっちやで。
今までにも、農場を横切るルートは多いので、牛はいましたが、囲まれた事はなかった。
羊は近づくと離れてくれるし、サイズ的に威圧感ないけど、牛はねえ。でかいので。
馬も今回、柵のところまで付いて来て、ちょっと怖かったです。
土曜日だったので、後で冗談で、わたしたちの合言葉『どよううしの日』
字も意味も違うけどね。
(土用丑の日が正解です)
無事宿に戻り、呑助も加わったので、夕食はつまみ系をいくつか取ってシェアしました。
エビのカクテル、ムール貝、ポテト、スコッチエッグ、パテなどです。どれも<まる>でした。
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夜はつまみ系で。 |
2005年にプリムールで購入した、ボルドーのサンジュリアンが残ってまして、飲まないといけないんだけど、ひとりで開けてもな、とお宝置きしていたのを宴会用に持って来ました。
友人のアプリによると、なんと£115の価値があると言う。
ちょっと置き過ぎかと思ったのですが、バランスのとれたなかなかのお味でした。
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これがそのアプリ |
もう一本サンテミリオンはその前の水曜日に友人の誕生会に持って行ったんだが、あれもいくらだったんだろう。。。
8月16日(日)28891歩
今日はクリックリー・ヒルの駐車場に車を置いて、三人でコッツウォルド・ウェイを辿って、その隣のレクハンプトン・ヒルまで行って、同じ道を戻って来る(はず)だったのですが。
Crickley Hill 10.15 - National Star College 11.08 - Hartley Lane 11.45 - Leckhampton Hill 11.50 - Devil's Chimney 12.35 == Daisybank Road - Ullenwood 14.34 - Crickley Hill - 15.20 - Hotel 15.30
クリックリー・ヒルは古代牛が放牧されているのですが、昨日まで姿は見えませんでした。この日は歩いている途中の丘陵で発見。遠くて写真にはうまく撮れませんでしたが。
古代牛についてはこちら⇩⇩⇩をどうぞ
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ハリネズミ Hedgehogの絵が可愛い |
行きはヒルのとかっかりまでフットパスを歩きましたが、細くて、崖っぷちなので落ちそうになりながら。並行して整備されて広めの馬の道があり、帰りはそちらを歩くことにします。
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ここに別ルートで戻るんですよ、帰りは |
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石切場の駐車場 |
丘の上に登ると犬の散歩や家族連れが多い。
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チェルトナムの町がきれい 遠目にグロースター大聖堂かと思ったのですが違うみたい |
チェルトナムに近いグロースターの大聖堂はハリポタのロケ地になったことでも有名。
緑のサインがあったので、どんどん北方向へ降りて行ったのですが、これ、違う。
ややこしくもコッツウォルド・ウェイの他に『コッツウォルド・サークル・ウェイ』というのがあったのです。
奇しくも<煙突>を下からも観察できました。下からだと小さく見えます。
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ブランコ |
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ひとがいっぱい
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近くに駐車場があるというので、とりあえずそこまで行くことに。下から登って来る人がたくさんいて、さながら銀座大通り状態。
南下すれば元の道に合流するはずが、行き着かない。散歩のカップルに聞いてみると、全然別の場所にいるみたい。
この辺りはいっぱい道があるから、地元のわたしでも迷うわよ、とのこと。
しばらく一緒に歩きながら話をして、息子さんが日本人と結婚しているらしく、日本の神戸で結婚式を挙げたって。またこんなところで日本を知っている人に会うなんて。
車を停めてるからクリックリー・ヒルまで乗せて行くよ、と親切にも言ってくださったのですが、わたしたちは歩きました。
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やっと来た道と同じところへ |
駐車場でカップルと別れ、大きな車道に出ました。車道を歩く方がまた丘の上に登って降りるよりいいだろうと、車道脇をてくてく歩きます。長い道のりだったけど、やっと見慣れたカレッジの近くのコッツウォルド・ウェイに戻れました。
宿に帰着。
リーダーは別の友人との約束があるので、ホテルで別れ、二人で遅めのランチ。
日曜日はサンデーローストがありました。しかも、お子様用で小さめのを頼んだけど、これで十分。しかも、5ポンド!
わたしはペールエールが好きでパブだとこれか、ギネスを頼むのですがペールエール(ビール)美味しかった。
友人の車、コンバーチブルで屋根を開け、颯爽と高速を飛ばして送っていただき、家に7時過ぎに到着。みなさま、お疲れ様でした。ハプニングもありましたが、ロックダウン後初のホリデー、気の合う仲間と歩けたし、楽しかったです。
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