笑顔は愛嬌
ここにいるとけっこう笑顔を見つけるのが難しいと思います。日本ではサービス業である、デパートやスーパーの店員でさえ、ここでは、にこっと笑って接客するということがまず、ありません。隣の同僚とくっちゃべりながら品もの包んでたり(包むといっても、ビニール袋にばさっとつっこむだけなのですが)カウンターに近寄っても下向いてて客に気がついてないという場合も。
サービス業だな、と思うのはレストラン。中華、アジア系、イタリア、スペインなどのラテン系。イギリス人はサービス業に向かないと思いますが、こういうところではまあ、まあ、笑顔が見れます。働いているのは、ほとんど非イギリス人でしょうね。イギリス人がレストランで働いていてもうまくいかない。だいたいラテン系はレストラン業務が得意。ほら、サービス精神が旺盛だから。
先だって地元の日曜マーケットでいい笑顔に会いました。野菜屋さんの若いにいちゃん。インド系かなあ、濃い感じのぼっちゃんでしたが、文字通り「にこっ」というその笑顔が素敵!目元が素敵!思わず恋しそうだったなあ。ひさびさのヒットかも。笑顔とはこういうもんだという見本を見せてくれました。そう、お客相手はこうじゃなくっちゃ。いくら商売上のテクニックとはいえ、うれしいもんです。にこっとされれば。この「にこっ」につられ、買わなくてもいいものも買ってしまうかもしれない。事実彼はその笑顔で売上ました。
笑顔がすべてじゃあないけどね、すべてと思えるときもあります。狩猟民族だから見知らぬものには挨拶して、わたしは味方よ、敵じゃないからね、と相手を伺うのだから、笑顔が必要でしょう。そのときに「にこっ」としてもバチあたらないと思うのだけど。
笑顔指数、最低値の評価がいわゆる政府の管轄機関。GP(ホームドクター)、ジョブセンター(職安)、図書館、カウンシル(お役所)などなど。これ最低。まあ、別にやつらはわたしに「サービスする」必要はないのだから笑顔する必要もないのだという理解でいいかとは思うけど。無愛想この上ない!ものね。At your service というのはまずやつらの辞書にはないです。
でもこのあいだ病院に定例の検査に行ったときに、その看護婦さんはふたりともとっても優しい人でした。検査の間中わたしの腕を優しく触っておもしろいことをしゃべりかけ、気をそらせてくれていたのでしょうね。やはりナースはああじゃなくっちゃ。反して受付のおばさん、とかは無愛想。病気がもっと悪くなりそうな雰囲気ですね。窓口なんだからもそっと愛想よくても損じゃないよ。無愛想なひとを見るとこいつら仕事おもしろくないんかいな、と思ってしまいます。おもしろくなくてもおもしろくないなんて顔できないのよ、わたしたちは。つくづく日本人って一般的に愛想がいいな、と感じます。でも誰だってむすっとしているより、にこっとしているほうが自分も気持ちいいと思うのですね。
2006年だからまだロンドンの時かな。
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