271 牛馬ミンチのラザーニャ騒動

自家製ラザーニャ
豚ミンチとおからで豆腐ハンバーグ作ったのに
いまひとつだったので、も一回
分解してミンチにして入れた〜
ミンチは Mince Meat と英語で言います。
イギリスのスーパや肉屋で売ってるミンチ肉には 牛(ビーフ)、豚(ポーク)、鶏、ターキー、ラムがあります。合挽、なんてものはありません。牛は牛だけ。豚は豚だけ。合挽にしたかったら、自分でそれをブレンドすべし、です。だから、ビーフミンチ、というと牛100%なの。
鶏はなかなか見つからないかなー。なので、つくねとか作ろうと思うとちょっと大変。普通の鶏肉を自分で刻んでミンチにしてるひともいました。

ラムとターキーのミンチは使ったことない。あまりおいしいとも思えないし。


チロルの牛よ
ハンバーガーや、ラザーニャ、スパゲッティ・ボロネーズに必須の牛ミンチ。
その100パーセントビーフのはずのミンチ肉に馬肉が混ざってた!というので今、イギリスを含むヨーロッパでえらい話題になっています。

発端は北欧の冷凍食品会社のラザーニャのミンチに馬肉のトレースがある(2月12日にはここの会社のラザーニャの肉は100%馬肉だとわかった)。そうなると次々出るわ出るわ。ほとんど馬肉、っつう「牛ミンチ」もありました。
某スーパーの冷凍食品は60%馬肉ー。
きみたち、
イギリスにいれば安全よ?
(乗馬や)馬が好きなイギリス人は、馬を食べるなんてこと、タブーのタブー。イスラム教徒が豚食べるってのとどのくらいタブーかな?
日本では馬刺なんてものがあるし、イタリアやフランスでも食べますよねー。
おいしいのになー。

この問題あった冷凍食品会社の仕入れたサプライヤーもとがフランスの会社だったそうですが、実はルーマニアの屠殺工場から仕入れているそうです。
ルーマニアからオランダへ行き、そこからフランスー。らしい。 馬は予防注射のようなものをしているらしく、それが人体に入ると影響があるのかどうかはまだ判明されてないようですが、それ以前に、牛、と銘打っておいて、馬だったと言うのは看板に偽りありで、商品公正上、問題があると。ま、うそついてるわけだからー。虎の威を借る狐とかじゃないけど。馬だと言ってて鹿だったら、馬鹿、だけどね(ざぶとん??ない??)


鹿です
奈良公園じゃないよ

話それるけど、鹿はイギリス人食べますよー。ベニスン Venison と言います。脂肪なくて健康的らしいけどけっこう高いですよ。うさぎだって、食べるしねぇ。
なんで馬と鯨はいかんのや〜?!


女王様も馬がお好き
あ、食べるんじゃなく
オリンピック
乗馬チーム



















あと、安く仕入れるのに馬だとなんで安いのか?それもよくわかりませんが。。。
犬じゃないだけましか??

うちの会社にはイギリス人、フランス人、オーストリア人がいて、日本人のわたしが、「日本では馬肉、食べるわよー」というと

イギリス人「えー考えられない、野蛮人」って顔してる
フランス人「うん、フランスでも食べる、馬肉屋さんもあるよ、なんでイギリス人だけ騒ぐのかしらね」
オーストリア人「。。。。。」このかた、いつも静かなの。
ルーマニアでは馬を牛って言うんじゃないのーなんてオチにならないかしらん。ルーマニアの方、ごめんちゃい。
いま、入ったニュースです。フランスの業者は仕入れ元の責任だ、というし、仕入れもとはルーマニアの屠殺業者だ、と言うし、責任のなすりあい。ルーマニア政府はあれは馬肉として輸出しているもので、馬肉としてのスタンダード基準だと言ってます。ほほー。それをビーフと偽って売ってるのはメーカーが悪いって。また責任なすりあい。
サイプロス(日本語ではキプロスか)やオランダにまで広がっております。

羊はおいしそーって思うよなー?
ニュースで、ほんと面白いなあと思うのが、馬肉が云々というにプラス、これは「大陸」から来たもので、イギリスでは考えられない。イギリスではありえない、という報道。
「大陸」が、「EU 規定」が、とイギリスは大陸ではない、と思っているといっそう確信しましたね、わたしゃ。
でも、ウェールズの工場で、馬肉を解体していたというのが判明。ウェールズはイングランドじゃないから〜か?

今まで冷凍食品などのレディミール(すでにできてる食品)を買っていたひとが、お肉屋さんに行って、その場でミンチにしてもらったり、さばいてもらって買う人が増えたそうです。ブッチャー(肉屋)は大忙し。すでにミンチになっていたらわかんないけど、目の前でさばいてもらうと安心だもんね。

まだまだ議論は続きそうです。


今日ミンチ買ったらこんな表示に気がついた。今までなかったと思うけど。
「イギリス U.K. でミンチにした、イギリス原産」だって。

こちらもホタテですが、
イギリス産だと

ビーフ100%

ポーク100% 
まぜて合挽にしました〜


写真むつかしいかと思ったけど、過去のものから、けっこううまく絵を入れれました。
自画自賛!

© Mizuho Kubo , All rights reserved  February, 2013

コメント

  1. これ面白い。Horse Eater ってのは、英語じゃ「人非人」の意味だもんね。ん。でも日本人は犬猫食わんやん。犬食文化ってのはオセアニア中心にかなりあんで。イギリスの基準は、「狩り」に従事する、人間側の動物か、「狩られる」ほうの動物か、ってことかね。。。。この連想はここで止めておこう。昔のイギリス人は、異人種なら人を食っても良いと思っていた、ってことになりかねん。Minceって、日本で言うほどの細引きじゃないのもありますでしょ、ターキー・ミンスの中指ほどのものを買ってきて、薄く衣をつけてフライパン傾けながらシャロウ・フライにするの、わたしわりと好きでしたが。脂ないわりにこくがあって、そのへんのあぶらべたべたのチキンナゲットよりおいしかった、と、日本でターキー・ミンスが買えないのが残念、と思っているんですが・・・でも基本的にイギリスの挽肉はジューシーでおいしいね。お正月に自炊状態だったとき、ターキーと鳥を買ってきて、自然食品店で売っている味噌と混ぜてとにかくめちゃめちゃにつぶして、パウンドケーキ型に入れて焼いた「松風焼き」を知人に振る舞ったら、喜ばれました。日本の馬肉は、ちゃんと、食肉用に育てた馬よ。イギリス人に非難される覚えはないね。野生動物は害獣以外は食べないのが今の日本人よ(野鳥は別だけど)。どっちが文化的かしらね、と言っていたと、折があったら。記憶に寄ればヴェニゾンはくさいですね。日本のいのししし鍋のほうがおいしかったような・・・・

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  2. 鳥はやめて、「鶏」にしてくださいね。
    すずめの開き、っつうのも伏見稲荷参道には売ってるようですが。
    こっちのミンチはそう、荒い、ので、ハンバーグにせよ、餃子にせよ、
    こねこねこねて、柔らかくするのがコツ。
    掃除に使うような、安い100枚で99p、なんていうビニール手袋を
    愛用して手でこねております。
    このニュースは日本では報道されてないみたいだから。
    スーパー話題が続きますよん。お楽しみに。

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