オペラ座詣で

 冬はインドアエンターテイメントの季節です。最たるものは、オペラ、ミュージカル、それに美術館めぐりでしょうか。楽しみと言えば。


ロイヤルオペラハウス
  オペラはイギリスへ来てから、ともだちの影響で、はまりましたが、いまや、ロンドンのロイヤルオペラハウスへ(以下 ROH と略)はバレエも含め、ひと月に最低一回は通ってるって感じかな。オペラに関してはおたくブログをつくってるひとけっこういるので、しろうとはえらそうなことはいえませんが、しろうとから、っつうか、わかりやすいばかみたいなのもあっていいだろうと。勝手に「オペラ」編にしてみます。主にイタリアオペラについて、です。
 オペラ通いなんてぜいたくねえ、とおっしゃいますな。チケットはいつも50ポンド以下。20から30がバジェットなんです。でないと数通えないし。なかなかこれも最近つらくなってますけどねえ。年会費79ポンドのフレンズ登録し、先行予約の日に狙い撃ちです。バレエになると20ポンド超えると考えてしまうという。
 イギリス以外の国のオペラ座も有名なところ、まだ全部網羅できてはいませんから、今後の課題です。でも海外遠征?となるとねえ、ホテル、足、オペラのチケットと3段階必要なので、大変です。しかも、お目当ての歌手がドタキャンなんてことになると、せっかくこのために行ったのにい。と無念が残る。ROH だとチケットだけでいいから、日帰りだし。ドタキャンされても次に取ればいいわ、とか、当日券並ぶわ。ってこともできるし。ロンドンに来てよねえ、有名歌手さんたち。有名でも、なくても、わたしの趣味ならいいんだけど。



シャンパンバーを望む回廊が
レストランになっている
  オペラの出来は歌手につきるわよ。歌手次第と言ってあげよう。まれにしか上演されないのもあるので、ひととおり、見たいとは思うのですが、よく上演される出し物だったら、やっぱり「歌手」で選びますねえ。ROH もひとつの出し物をダブルキャストでやることが多々あり、その場合は「目当ての」歌手の場合と、そうでない場合でえらい違いです。



 

テラスからの眺め
















 イタリアのヴェローナは過去2回行きました。前にも記事にしましたがこれからはまってます。
 アーカイブに入ってます。「ヴェローナの野外オペラ」「ヴェローナ オペラふたたび

 ウィーンも2回。ステートオパーは由緒ある劇場です。あれ?ウィーン記事にしてない!ひょ~。失礼しました。2008年の11月終わり ホセ・クーラ(アルゼンチン・テノール。ヴェローナ編に登場。とってもハンサム)の「トスカ」をめあてに行ったんです。2泊で、翌日デボラ・ボイト(アメリカ人ソプラノ。太いけど、きれいなひと)の「サロメ」も観ました。実はこっちの方がよかった。

 ウィーンオペラ座の写真だけでもアップしとこか。といっても内部だけだが。



内部天井も素敵


シャンペン・バーですよ。こじんまりだけど。

 
 その前は白黒時代に小澤征爾指揮を目当てに「ヤヌーファ」っつう覚えてないオペラに行ってます。よかったんだけど。舞台見る、指揮者の動き見る、字幕(英語)読む、ってんで忙しくてようわからんかったつうのが本音。


客席はみな似たりよったりだが



 







 パリ。前はオペラ座ひとつだったけど、新しくバスチーユができてから、2つになりました。古いほうがガルニエといい、天井画のあるほうね。パリ駐在していた先輩にチケット取ってもらってバレエに行きました。来年ごひいきのテノールさんが出るので、行きたいのだけど。

 オランジュ今年2回目2年連続
 こちらもアーカイブから 「夏は野外オペラ」 今年の「南仏野外オペラその2

 あ、ドレスデンも行ったわ。これも記事にしてないけど。写真はありますぅ。けど劇場の前では顔がついてるので。出せないわん、これは。内緒にしとこ。

 フェニーチェ劇場はヴェニスですが、あまりおもしろそうなのやってないのよねえ。いつも。そう、イタリア行ってイタリアオペラ観ても字幕つけてくれてないやろなあ。

 憧れのスカラ座(ミラノ)。これまたチケットを取るのがすっごいむつかしいらしい。イタリアの劇場のウエブは前はイタリア語の案内しかなくて、最近やっと英語が読めるようになりました。でもウエブで取ろうとしても、売り出し日にもう売り切れてるって感じ。ROH も昔は一般売り出しでも充分チケット取れたのに、最近は、フレンズ(と言っても一番下のメンバーですが)になって先行予約できても安く取れない場合も多い。。。バジェットが低すぎるからか?でも、ねえ、年間1000ポンドとかの会費を払えるひとなら、200ポンドのチケットをその場で買えばいいやん、と言いたい。

オペラの何が?どこがいいんですか?ととあるひとに聞かれましたが。
オペラの楽しみ。
音楽(オーケストラ、アリア、歌)に、歌手、舞台(演出・衣装も含め)
使えるフレーズ。濃いも甘いも見極めた?ちょっと演歌の世界か、テレビ番組っぽいけど、。

 オペラのリリック lyrics 歌詞 と シノプシス synopsis 概要 っていうんだけど。曲が先か、詩が先かわかりませんが、歌詞にのっとって話ができてる。反対に言えば、歌詞を読めば話しがわかる。概要ってやつです。歌詞も曲も変えられないから、それにのっとって演出しないといけないわけです。演出や舞台はモダンなものもありますが、ROH はおおかた基本に忠実かな。

 予習は大切ですよ。特に話の入り組んだものは、予習していかないと人間関係がどうなっているのかもわかりません。悲劇のやつはだいたいこの手のややこしいやつで。字幕がない、野外ものは特に。字幕が出ても英語だからねえ。日本語のアンチョコがいるんです。
 ポイントは、テノールが男性主役、ソプラノが女性の主役。この二人はおおむね恋仲。これを邪魔するのが、バリトン(男性、恋敵だったり、父親が多い)、メゾソプラノ(これも、恋敵の場合もあり)。もちろん、バリトンやメゾソプラノが主役のオペラもあるのですが。ま、これもおいおい、小出ししていきましょう。
 で、三角関係やら禁断の恋、やら、政治的障害やら、葛藤、悩み、親子関係、最後は心中、殺人、自殺。と。

 主役が歌うアリアと呼ばれるのが、ところどころ出てきて、話をつなぎます。有名なものは単独で歌われたり、You Tube でも聞けます。題名って、ついてるけど、実は歌の出だしなんですよね。オペラって歌いながら話を進めていくから、出だしのところが、みな題名になってるわけです。
 トスカの「歌に生き、恋に生き」
 トゥーランドット 「誰も寝もやらぬ」
 リゴレット「悪魔め、鬼め」

 日本語になると意味不明になるが。
 有名なアリアとはいえ、話の途中の歌なんで、さきとあとがあって、で、のこのアリアなんです。前後を理解してないと、やっぱり意味不明になります。コンサート形式の設定だと、舞台はなく、歌手が出てきてオーケストラをバックに歌うのだけれど、ひとによっては感情たっぷりにやってくれます。でも話をしらないとなんでこのひと、泣いてるの?とか、わかんない。
 なんで、イタリア語がわかればオペラも楽しめると思うよねえ。が、これもねえ、古いものは200年くらいたってるから、イタリア語とは言え古語です。でも、つきつめると、演歌と同じで、好いたの惚れたの、死ぬのどうすんのってやってるから、くどき文句や殺し文句に使えるかも。


 と、さわりはこのくらいにして、これまた小出しの引き出しですねえ。やぶへびになるが、テーマとしては「わかりやすいオペラのあらすじ」「アリアと概要の説明」「今まで見たオペラのまとめ」くらいはやっていきたいけど。どうなるこっちゃら。
 
各国サイトのウエブ予約事情
チケットを取るには?
リンクも増やしていきたいな。っと。とりあえずはこんなとこでしめとこう。

© Mizuho Kubo , All rights reserved…..…..December, 2010

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