番外編 エジプト式セールス手腕
観光はアブシンベルとアスワンの午後を除いて全部ついてたんですが、観光のあとにけっこう店に連れていかれました。うちわを知ってる旅行会社勤務としては、しゃーないなあ、と思うけどね。でも一応、つぼを押さえてるというか、エジプトらしい、ここ、っていう観光と連動して入れてる気もします。
店に入ると、デモンストレーションがあり、お茶やジュースがでて、ただのトイレがついてきます。店でショッピング、というのは欲しいものがないと退屈ですが、だいたいが、わたしたちの目的は「ただのトイレ」かな。
でもって、エジプト人のセールス手腕には脱帽です。お手本になることもあると思うので、日付順にて紹介いたしませう。
2日目 政府公認 パピルスの店
ガイドとつるんでるのは明白だが、ルクソール博物館でお宝をいろいろ見せたあとで、エジプト名物、パピルスをどうつくるか?デモしながら、絵巻物みたいなのを売るんです。写真は撮れなかったので、残念ですが、さとうきびみたいな白い茎をうすくさいて、繊維皮にして、水につけておく。このつけぐあいで色が変わる。縦横に交差して並べ、プレスで押して、ひと晩おいておくとひっつくの!元祖「パピルス→ペーパー→紙」のもとですね。
遺跡周辺やら道端そのへんの店で売ってるのはすぐ破れたり色がぬけちゃうけど、ここのパピルスは本物だよ、って。額に入った大中小のパピルス画がいっぱいありましたが、買う気はせず。
3日目 アラバスターの店
入ったところに、職人が4人くらいいて、つぼ作ったり、陶板の絵をかいたりして作業している。進行役のおにいちゃんとその4人がテレビのショーのように、歌って説明するの。踊って歌って、ラップみたいな感じ?
すっごい一大エンターテイメント。その後、中でまたアラバスターの説明。電気を消すと!きみどりに光る蛍光塗料のまであり。
アラバスターというのは、大理石のような感じの石です。ミイラの内臓を収める容器になったり、像になったり。でも水につけちゃいけないらしい。何も買わなかったのに、小さいアラバスターのスカラベくれた。それで恩を売って、なにか買わそうという手だと思うけど、そうはいかん。
ただでもらったぃ。
↑ この白いのがアラバスター。
内臓を入れる容器のレプリカと思う。
こまいぬ?というより、お稲荷さんのきつねみたい。
「天空」にでてくる翼の腕をもつ女神
この黒いのはけっこういいな、と思っていたのですが。
さすがお目が高く、値段も高い。イシス・オシリスかなあ。
ファルーカ船は「アスワン前編」にて紹介しましたが、船内で、少年がヌビア語で民謡を披露。途中から英語でも冗談まじりの歌を歌って、観客に喜ばれておりました。と、終わったら今度商売商売。じゅうたんをとりだし、船の真ん中にしいて、おみやげものを広げます。木やらくだの骨でできた、ペーパーナイフとか、ヌビアの首飾り、とか。
女性二人で来ていた一人が、買い物好きで、しょっちゅう、しょ~もないもの買い込んでいましたが、ここでも、赤い石のようなものをつなげたネックレス(真ん中下)を見て、「これ、いくら?」
少年が 40 というと、「 20 しかないのよね」と値切る構え。ところが、少年、ちょっと首をかしげて悩んだあと「オッケー、オッケー」うしろから別のネックレスの束を持ってきた。
「これなら20」
「これなら20」
この勝負、少年の勝ちぃ~よね。
おねえさん、買わなかったみたいだけどさ。
実はその前にガラス小瓶の製作見学、香油・ガラス瓶の店にも行ったんです。
この日は店めぐり大特集みたいな感じでしたが。
ガラス瓶は欲しくて、小さいの2つだけ買おうとしても、2つ、あ、3つ買ってくれたらひとつおまけよ。
それだけ買うつもりだったのに、香油(アロマオイル)、いらない?友人といっしょに買おか、と2つ頼んだら3つ買うなら4つ目がフリーよ。こっから20%引きにしとくし。だって。結局、4つ香油買ったの。2つずつ。他の乗客も同じようなことを言われており、ひとついらない?いっしょに買う?だって。
ロータス(蓮の花)とパピルスの香りはエジプトにしかない、というが、迷いに迷ってラベンダとロータスにした。ラベンダ゙なんてイギリスの方がありそうだけど。お風呂に何滴かたらすとつるっとしてていいよ。
アロマオイルもいろんな種類があってね。美容用、薬、などなど。
ツタンカーメンとか、アイーダとか、エジプトらしい名前がついてるのもある。
サンダルウッドはイギリスでは高いらしいが、ここでは、なんでもひと瓶、50 ml の一番小さい瓶が、170 L.E. で、3つ買うと4つめフリー。Buy 3 get one free っつうやつですな。
アロマセラピーに使うもの(外用と内服用)、薬として使えるもの、いろいろ。
店ではいろいろ匂いをかがしてくれ、マッサージしてほしいひとはデモもやってた。これまた、お茶、トイレつき。お茶は、ハイビスカス、ミント、コーヒーから選べる。ハイビスカス茶ってのがね、色は赤くて、きれい。けっこうどこでもでてくるんですが、まあ、酸っぱい!身体によさそうだけど、2すすりでたくさん、って感じ?
<吹き>ガラスなんですね。
ひとつふたつ買うより、こうやっていっぱい並べて写真に撮った方が楽しいよね。
らくださん3頭。透明のを買いました。小さいのですよ。買ったのは。7センチくらい?
とどめはアスワンのスパイスマーケット ガイドお墨付き
スパイス天国なので、アスワンのサフランと、イギリスで買うと高いバニラ・ポッドくらいを買おうと思っていたら、
これもどう?これはどう??カルダモン、いいよ。アニス(八角)いらん。どんどん持ってくる。いらない、いらない、と言うも、別のものをどんどん持ってくる。
結局買ったのが
サフラン バニラ・ポッド ナツメグ(胡桃のように殻のやつね)
香油の店のアロマオイルにもあったが、黒種油?(ブラックシードオイル)というのがあった。お腹にいいみたいでしたが、ゴマではなく、不思議な感じだったわ。
これで 135 L.E. だったの。150 L.E.だして、 5 US$ のおつりがきて、得なのか、損なのか、まったくわからん!
いくらなら買う??
うまいんだよぉ、これが。
基本のショッピングは言い値の半分から始めて最終的に
30%オフくらいで落ち着くらしい。
らくだのガラス瓶を香油店で買ったあとで、マーケットにも同じようならくだを売ってる店があり、値段を聞いたら40という。
わたしゃ、120で買ったぞ。しかも、値段を聞いたのに買わずに出ようとしたら、いくらで買う?うぁ、始まったぞ。となると、30くらいで落ち着くんじゃあ。ものが違うとあの店では言っておったが、そんなんわからんやんなあ。
大阪人には値切るっての、得意そうで不得意な売り買いのかけひきね。先進国におるからなあ。。。
総合特別賞!
何日目にも関係なく寄ってくる神殿門前に必ずある店、店の売り手にあげます。
神殿前には店が門前まちのように、さながら黒門市場(大阪でごめん)のように屋台が並んでます。違うのはさかなの代わりに服とか、みやげものを並べてるってこと。神殿見学を終わって、出口からバスの駐車場までの間に必ずこの手の店店が並んでおり、売り子がやってくるんです。通りでバスに向かう観光客に商品を持って売り込むのです。で、歩きながら追っかけてくる。無視してもしつこい。ちょっとでもキョーミ示したら負けです。眼をあわすな、とはガイドの弁。絶対つきまとわれるから。「見るだけ」なんて言ってても、見だすとキリないよ。あまり買おうと思うようなものがなかったから特にキョーミもなかったけどね。キョーミを示すとすると、やあ、店の中にもっといいもんがありまっせ、と誘い込み、まあ、お茶でも、ってあのお茶がでてくんのよね。で、長談義の交渉。幸か不幸か、時間に追われるツアーの観光、だったので、そういうこともせず、無駄な買い物もせず、終わりました。
水門近くの売り子 「エスナ水門編」にいましたが、水門待ちの間、寄ってくるわ、寄ってくるわ。ボートの売り子はやはり、場所柄いろんなとこにいます。
眼には眼を。ボートにはボートで。
じゅうたん、船に投げ入れたときはびっくりぃ。どうやって、代金払うんだよう!だいいち誰も買うなんて言っとらん。あげる、っつうならなあ。でも、どう考えたらそういう商売で、もの買うと思うのかなあ。
アスワン、植物園の観光にボートで行く途中、子供が川の中、泳いでいました。もぐってた、というべきか。船の底に入り込んでたみたい。屋形船のこぎ手がなんか言ってて、よくわかんないけど、危ないなあ、と思ってたら、別の子供が小さいボートに乗って、これまた屋形船にぴったりひっつき、歌を歌ってます。いったい誰が歌うたってるのかしらんと声のする方を見ると、その子たち。船のそばにへばりつき、お金もらおうとしてるんです。実際にお金をやっている乗客もいました。
高台のカフェ。夕陽を見ながらお茶。ハイビスカス・ジュース(でたっ!冷たいのよ)と、お茶かコーヒーで、かなりおいたままになってたよな、というような乾いたビスケットがちらっとでて。夕陽を眺めていると、崖のようなところにはりついて、クビだけだして、また歌ってるんですぅ。これも、どっから声がするのか、と思ったら。。。ですよ。たいへんだなあ、お金もらおうと思うと。
Money, money, money....よく使ったこと。
*3月現在換算レート
100 エジプトポンド = 約 12.08 英ポンド
100 エジプトポンド 日本円にして 約1615円
2010年3月16日
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