103 日・英 医者事情

メイドンヘッドに越してよかったと思うことのひとつ。医者や歯医者のアポが取りやすい!


イギリスの医療制度は NHS (National Health Service) と言う組織で動いております。NHS を使うか、プライベートの医者に行くか。この2つ。ふつうに*GP に行く場合は無料。無料といっても、保険代は給料から差し引かれておるのでまったくただなわけではないのですが日本のように、初診料、とか、3割負担とかも、なし。
はじめて GP 行ったとき、診療が終わってどこで支払うんや、といぶかりました。何も支払わず帰るっつうのが不思議でしたね。
まず住んでるところの管轄の GP に登録します。引越ししたら登録もしなおさないといけません。GP はだいたい一番住まいに近いところで探す。わたしの場合は一番近いのはひとつしかなかった。で、健康診断を受けて、担当医をもらう。でも診療所に複数の医者はいるので見てくれる医者がいつも同じひととは限らない。もちろん指定することもできるでしょうが、そうなるとまたアポ(予約)の問題がでてきます。

*GP = General Practitioner の略 Family doctor とか、言われてるけど「かかりつけの医者」ってことでしょうね。GP は全般に何でも知っていないといけません。日本のように細かく分かれてません。たとえば日本で、風邪かな、と思ったら内科医に行き、のどがおかしかったら耳鼻咽喉科に行くけど、イギリスでは風邪でも目の痛みでも、捻挫でも、まず、GP に行きます。GP はそこでできる治療・アドバイスをして、専門医が必要な場合は専門医を紹介します。

医薬分業なので、薬は GP で買えません。GP から処方箋をもらって、それを持って患者が、薬局に行き、お金を払います(この料金は処方箋代なので、たいていの薬は一律 £7.10 現在のところ)

自分の恥をまたまたさらしてしまいますが、自分のことだからいいでしょ。ネタにしても。

今だから言えるが、甲状腺をわずらったときも体重が激減したので、GP に行って、血液検査をしたら甲状腺機能亢進症だと言われ専門医を紹介してくれました。ただ、この専門医とのアポをとるのがおもいっきり時間かかる。ゆうに3ヶ月はかかったかな。そのときは会社がプライベートの保険に入っていたので、すぐに見てもらえるプライベートを使いましたが、なんと5分もかからない血液検査だけで250ポンド!医者も、プライベートで見てもらうと一回10分くらい話をして、200ポンド、だいたいが医者に見てもらう前に毎回血液検査をしないといけないので、一回合計450ポンド。ほぼ毎月やってました。
失業したあとも治療はまだ必要だったので、プライベートをやめてNHS での診察に変えてもらったけど、医者は同じ。行く病院も同じ。待合室が違うだけ。無料。
日本に一時帰国したときに、神戸の甲状腺専門の病院に何回か行きましたが、日本での保険のないわたしは実費。実費でも、血液検査が7000円くらい?診療費が1万いくらだったから、まだイギリスのプライベートより安いよね。それに日本語だし。血液検査の結果も即!10分くらい待てばその場でわかる。イギリスの場合は1週間かかる。

イギリスに住んでいるので、最終的に治療はイギリスでしましたが、ヨード放射線治療といって、放射線カプセルを飲むのです。たいていこれで治るらしい。で、まあ、治ったということで去年の10月にカプセル飲んで、そのあと何回か行ったらもう来なくていい、と言われ。半年に一度でもロンドンまで平日休んで行ってたんで、これが続くと地元の専門医を紹介してもらおかと思っていた矢先。これも、全部無料。
歯医者はちょっと違います。イギリスの歯医者も避けて通ろうと思ってたけどついに。。。
ロンドン北西部に住んでいたころ、急に歯茎が腫れて痛く、GP に行ったら歯医者の電話番号リストくれて、NHS の歯医者に電話したら、来週来いと言われました。今、痛い、っつうてんのに来週まで待てるかよ!で、電話しまくり、すぐ来なさいと言ってくれた歯医者はプライベート。受付も親切で感じよかった。何がプライベートかというと、30分で150ポンドなりぃ。お医者さんも若くてハムサムだったけどなあ。そう、イギリスの歯医者はそれ以来。今回はそう緊急でもなかったし、前のこともあるから悪くなる前に行っとこうとしたわけです。備えあれば憂いなし!!良く言ったもんだね。
メイドンヘッドにNHS の歯医者は1つしかない(ようである)。おそるおそる登録に行くと、名前と誕生日と電話番号を口頭で言って、あっさり登録終了、予約したいというと、明日どう?だって。明日あ?そんなにすぐ?返ってびっくりした。であさってにしてもらいましたわ。さすが田舎。



年末、日本で人間ドックに行きました。再検査のお知らせが来てたんだけど、そのためだけに2ヵ月後とかに帰国できないので、再検査はこっちでやろう、と結果の英訳を(もちろん自分でしたのよ)持って GP に行きました。胸部X 線の再検査が必要らしい。メイドンヘッドの唯一の総合病院で、アポなしで、すぐできるから、今日行きなさいと GP からの診療シートを持ってその場で検査。はや~。アポも必要なく医者からのフォームを見せるだけ。待ってるひともいなく。X 線検査台に子供用なのか、くまのぬいぐるみ、とかが置いてあるところがかわいい。ただし結果は1週間かかる。
血液検査は最寄の GP でするときはアポが必要で、総合病院に行く場合はその場で並ぶ場合もあるがいきなり行っても大丈夫。ここには2回くらい行ったんだけど、すっごいとろい。ロンドン市内の大病院だと、採血係が5人くらいいて、ブロイラーのように、整理券取って、待って、順番来たら、はい、さっ、終わり、で待つのは長いが、順番が来たらすぐ終わるのに、この田舎の病院は待ちが長い。9時から始まると言うので、9時に行ってたら番号札17番。結局1時間以上かかった。というのも、採血係がひとりしかいない プラス ひとりにかける時間がすっごい長い。順番が来たら部屋にはいって挨拶から始まり、検査の紙を眺めたおして、質問されて、今日の調子はどうだの、って、でおもむろに器具を取り出し、採血もゆうっぅくり。ひとりに5分くらいかけてると思うな。それに、家から歩くと30分はゆうにかかる。バスはもちろん、1時間に一本しかないし。検査のあと会社に行くにもバスの時間とあわないと、えっらい時間がかかるのさ。車を運転できない、車もない、田舎暮らしのひとには。
で、今回の血液検査は GP でしようとアポの電話したら、はい、来週おいで。8時半のアポで、10分くらい前に着いたけど、待ってすぐ名前が呼ばれました。採血係のおばさんは明るそうなひとで、「あ、わたしの名前はねえ、名前がどっかいっちゃったのよね」どうも名札をどっかにおいてきたらしい。同僚に聞いてる。「ねえ、わたしの名前どっかへいっちゃったんだけど、どっかで見てない?」まあ、すわってちょうだい、あ、荷物はそこね。リラックスして。だって。
フォーム持ってきた?あ、それそれ。いい子ね(猫か犬に言われてるみたい)どれ(フォームをチェックしてコンピュータに打ち込み)、コンピュータよくわかんないのよねぇ、とか言いながら、はい、じゃあ4本ね。げ~4本も採るの?
血管の筋を両腕見て、おもむろに注射針、え~、消毒もせ~へんのかね。ほら、バンドみたいなの腕の上にぎゅっと縛ったりするやん、それもなし。いきなり。4本採るにはとっても時間がかかるで。その間も冗談とか言ってる。

そのときは良かったんやけど、あとからびしびし痛みがずんずんきたんやでぇ。はい、結果はね、5営業日かかるから、ま、金曜日にでも連絡してみて。行ったのが火曜日やから、5営業日やと、翌月曜日と思うけど、計算でけへん。ま、いいや。
この日までに先週の X 線の結果がでてるはず、と院内の内線で「結果ライン」に電話して聞きました。この GP って結果を電話で聞くようになっているんだけど、何も異常なしの場合はいいけど、英語で専門用語言われてもわかれへんしなあ。案の定「何が知りたいの?」と聞かれ、何を、と言われてもなあ。正常だったのでしょうか。すると、6週間後に再検査といわれる。また再検査ぁ??アポを取れ、と。受付に行くと、医者から電話させるという。で、会社に着いたらかかってきて、フォームを出すから受け取って再検査にまた病院に行けということでした。何がどうなの?と聞くと、感染症の疑いがあるから、もう一度検査するだけよ、とあっさり軽く言われてしまいました。
結果、X線は2回検査に行くも、「異常なし」ほっ。安心していいのやら、疑っていいのやら。わからんけど、異常なしっつうことはよしとしょ~。
血液検査はいまんとこ、進行形で、続きができそうですが。。。どうなることやら。一度は「結果係」から「心配することは何もないけれども担当医に連絡されたし」手紙が来ましたが、今回は休みやら平日の日中に電話するのがなかなかタイミングつかめず(あっと思ってると昼休みになり、午後あっと思っているともう5時近くていまさら電話してもだめやんとか)できてないんですわよ。メールかなんかで問い合わせできたら便利なのにね?

今回の話題は写真向きじゃなかったので、ぜんぜん関係のない写真を入れてみました。

*今週日曜日に引っ越すので、インタネット開通するまで、しばし音信不通になるかもです。同じメイドンヘッド内ですが。これまたネタにできそうな引越し騒動なんだけど、とりあえず、休憩。

© Mizuho Kubo , All rights reserved…..…..August, 2010

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